はんぶん隠し味


金曜日。

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はんぶんロリータ男爵『はんぶん隠し味』@下北沢OFF・OFFシアター観に行ってまいりました。
じつに4年ぶりになるロリータ男爵公演。そんなにやってなかったっけ? ワクワクしつつ観に行く。


高齢化を見込んでオープンした姨捨山の頂上に、
今もポツンと残る喫茶店"不死鳥"。
そこの厨房でシノ子は出汁として働いていた。
しかし、姨捨山の閉山が決まり、
不死鳥も存続の危機に! 
起死回生のアイデアとして持ち上がったのは、
猫カフェとしてのリニューアルオープンだった。


「出汁として働いていた」「猫カフェとしてのリニューアル」......ナニ言ってんの? という感じですけれど、あいもかわらずの田辺節。
ミュージカル劇団として、まさかのあの御大といよいよ向き合う展開に胸が熱くなる。

そしてグッとくる台詞やキャラクターの数々。
大人になのに怒られるのは、いやだよ......。

カラフルなキャラクター陣もたまらぬ魅力。
フルパワーでキレッキレの雲平くんと、ぼやぼやした雰囲気がチャーミングな佐伯さんのコントラストもたまらぬ。
安定の丹野さんの男前っぷり。
あの衣裳に違和感のまるでないアメリさん。
コミカルなのに人間くさい福屋くん。
ふだんの印象とまったくちがった、フェロモン出まくりのキジマさん。
役者・清水くんのナゾっぷりもおもしろかったな。なんだ、あいつ。


ああホントおもしろいな、やっぱり。
帰り道、案の定主題歌が頭のなかぐるぐるまわる。


はんぶんと言いつつも、いろいろギッシリ詰まったこの公演。
来年2月の「はんぶんじゃない」ロリータ男爵本公演がまた楽しみでございますナ。

 

弁当記 #069


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2012.08.16

□隠しのり弁
□ピーマンとウインナーのカレー炒め
□なすしょうが焼き
□きゅうりピクルス
□ゆで卵

ここ最近ずいぶん弁当さぼってたな、と思ったらもうひと月以上作ってなかったのか。
そりゃ勘も鈍るワ。

 

苦役列車


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夕方から、丸の内TOEIで『苦役列車』観にいってまいりました。


1986年。19歳の北町貫多(森山未來)は、明日のない暮らしを送っていた。
日雇い労働生活、なけなしの金はすぐに酒に消えてしまい、家賃の滞納はかさむばかり。いよいよ大家の眉毛もつり上がり、払うか、部屋を出るかの瀬戸際まで追いこまれていた。
そんな貫多が職場で新入りの専門学生、日下部正二(高良健吾)と知り合う。中学卒業後は、ひたすら他人を避け、ひとりぼっちで過ごし、ただただ読書に没頭してきた貫多にとって日下部は、初めて「友達」と呼べるかもしれない存在になる。
貫多には、かつてから恋い焦がれる女の子がいた。行きつけの古本屋で店番をしている桜井康子(前田敦子)。読書好きの康子は、貫多にとってまさに理想の存在。彼女への思いを日下部に話すと、適度に世慣れた日下部はうまく仲介して、晴れて貫多は康子と「友達」になる。
でも「友達」って、何だろう――貫多は、自分の人生に突然降ってきた新しい出逢いに戸惑いながらも、19歳の男の子らしい日々を送るが・・・・・・


重いな。
ズゥンと響いた。

けれど山下敦弘監督の独特のリズム感と空気の色合いがホントに心地よく、しみ入る。


わりと暢気にのほほんと"日下部"側の19歳をすごしていた自分は、貫多のように不器用でまっすぐな友だちに対して、憧れと尊敬と、憐憫といらだちがごっちゃになったコンプレックスのようなものを感じていたのを思い出し、なんだかいろいろえぐられた。

森山未來さんの、めしの食べ方とタバコの吸い方がすばらしい。あの役におもいきり体重のっけてる。
あとマキタスポーツさんがとても素敵。ダメで、しょうもなくて艶っぽい。

あと、1986年が舞台ということで、劇中で出てくる「SaSuKe」とか「NCAA」とかの缶飲料に個人的にグッときた。なつかし!
ああいう細かいところから伝わってくる時代の手ざわり、イイですよね。


原作をちょっとここで試し読みしたら、もう完全にグイグイ引き寄せられた。
買ってこよ。

 

冷や汁酒房


夜、酒房山にょ。
めずらしく月曜日開催の、遠方からやってくる友だちをもてなす夏の宴。
総勢9名のギュウギュウの会。
日本酒好き達が、手みやげでたくさんお酒を持ってきてくれたもので、ヤンヤヤンヤの日本酒まつりになる。


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[本日のおしながき]
□ラスク
□枝豆
□じゃこねぎ奴
□イタリアンきんぴら
□アボカドクレソントマトサラダ
□砂肝しめじパクチー炒め
□スープ餃子
□冷や汁
□プリンのパイ(おみやげ)

じゃこねぎ奴、水切りした豆腐にちりめんじゃこ・おろししょうが・青ねぎをごっさりのせて醤油をかけ、アツアツに熱したごま油をジャッとかけて。上のじゃこねぎだけごはんにのせて食べたい。


「砂肝が食べたい」というリクエストにお応えして。
砂肝をしめじと一緒にナンプラーで炒め、仕上げにパクチーをざっくりまぜ、レモンをしぼって。夏の味。砂肝うまい。


さすがに9人はなかなかの人数で、出したお皿がほぼ瞬殺される勢いだったので、とにかくサッと出せておなかにたまりそうなものは、と思い冷凍庫に入ってた「ぎょうざの満洲」の冷凍餃子を、スープ餃子にして出してみた。
ウェイパーと塩コショウで味つけ、刻んだニラを入れ、花椒をふって。困ったときのスープ餃子。
またストックしとかないとな。


そして本日のメインディッシュ、冷や汁。
一時冷や汁にハマって作っていたときがあったが、3年ぶりくらいにひさしぶりに作ってみた。

[つくりかた]
1 アジを三枚におろし、グリルでこんがり焼く。
2 味噌をアルミホイルにのばして、グリルで焼き目がつくまで焼く。
3 煎った白ごまをすり鉢ですり、焼いたアジと、味噌を一緒にゴリゴリする。
4 三枚におろしたアジの骨と、昆布でお出汁をとる。
5 アジごま味噌を、お出汁とよく混ぜる。このときはちょっと味濃いめかな、というくらいで。
6 あら熱がとれたらタッパーに入れて、冷蔵庫でよく冷やす。
7 キュウリと茄子を薄切りにして、塩もみしてしんなりするまで置いておく。
8 水気を切り、手でくずした豆腐・塩もみキュウリと茄子・大葉、ミョウガ、おろし生姜を、冷えたアジごま味噌汁に投入。
9 炊きあがったあと、少しさました麦ごはんにざばざばぶっかけていただきます。


これが自分で言うのもアレですけど、なんともまぁ悶絶する美味さ。「今まで食べた冷や汁のなかで一番うまい」とお言葉ちょうだいして、どや顔してしもうた。
なんちゃって冷や汁みたいな、もっと簡単に出来るのもあるけれど、美味しいものに執着の強そうなメンツが揃ったのではりきってみた。でもやっぱりちょっと手間かけるだけの価値はあるな。
けっこうな量を作ったけれど、これもまたあっちう間になくなった。
酒呑みの胃袋にしみる味。
またはりきって作ろう。


しかしみんなイイ調子で酔っぱらって、なかなかのカオスっぷり。高校生か、という馬鹿さわぎ。みんなイイ大人だぜ。
4枚こうして作った順に並べた写真、徐々にピントがぼけていくのは、おれの酔っぱらいの度合いなのか。
楽しかったなー。



 

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