父を葬る


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堤幸彦監督の舞台や映像など、いろいろな現場でお世話になっている半海一晃さんのプロデュースユニット、マルハンクラブの番外公演『父を葬る』@中野MOMO、観に行ってまいりました。


5年ぶりになるマルハンクラブ。
今回の番外公演は、父と娘のおはなし。
演じるのは二瓶鮫一さんと近藤佑子さん(三条会)、そして半海さんの三人芝居。


やー、おもしろかったなぁ。
などというような軽い感想にならないお芝居。

緊張感と焦燥感で胸のうちをゴリゴリ押されて締め付けられるが、あとに残るは柔らかなあたたかみ。

二瓶さんのちょっとした仕草、たとえば湯のみの持ち方・置き方ひとつに体重が乗っているあの感じ。
ずっしりとした重厚感を漂わせながら、とても軽やか。
それを真正面から受ける、近藤さんのヒリヒリした熱さと生々しい説得力。

「復興の道まだまだ遠い東北と故郷石巻を想いながら作りました」という半海さん。
やさしい人柄が、そのまま舞台の空気になっていた。

ああ。
上質な、大人の舞台だよ。
素敵だ。


尊敬できる先輩が身近にいるという幸せをかみしめつつ、帰路につく。


 

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