男たらし

火曜日。

第4回ブス会*『男たらし』@下北沢ザ・スズナリを観に行ってまいりましたよ。
今年に入ってから下北沢でよくお芝居観てるね。

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今度のブス会*は、ゲス会やります。
これまで女の群像劇を描いてきたブス会*初、女と男(ゲス)たちの物語。

ちょうど1年前になるのか。
劇団宝船 番外泥船公演『撫で撫で』でお世話になった、ペヤンヌマキさんのユニット、ブス会。
今回はいつもとちがった切り口の"ゲス会"ということで、たいへん楽しみに観に行ってまいりました。

客入れ時に、チャラいJ-POPが流れる感じはいつものブス会*なのですが、今回はゲス会ということで男性アイドルの歌がノンストップで。
「カラオケ行きてえなァ」と思うのですな。


今度の公演は、"ブス会"ではなくて、"ゲス会"。次々と、ジェットコースターのようにゲスが登場します。バツ2子持ちの不倫男、善人面した悪人、可愛さアピールする年下男に、性質の悪い枯れオヤジ。はたまた、女たらしの父親を憎む童貞まで。まあ、悲しいかな、ほとんど実体験がベースですが、リアルにゲスを描けたのではと思ってます。私の周りって、ゲスばっかりで(苦笑)。そんなゲスたちを前に、瞬時に相手を分析して取り入ろうと態度を変える女。その女によってゲスな一面を増幅させる男たち。どちらが悪いとかはあまり関係なく、醜くも可笑しい攻防を楽しんでください。


エッジの効いたゲスな会話の応酬に、とにかく痺れる2時間弱。

酔っぱらって「俺にも一回ヤらせてくれよォ」と迫るけど拒まれ、ひでえ捨て台詞を残して部屋を去っていく、といった場面では、隣に座った女の子が軽く悲鳴あげてたよ。


そして適材適所でドンピシャ、説得力のあるキャスティングもまたすばらしい。
ろくでなしなんだけど、無駄に色気出しまくりの古屋隆太さん。
以前、城山羊の会『あの山の稜線が崩れてゆく』で拝見したときも艶っぽいと思っていたけれど、ホントに素敵。いちいち目を奪われる。
ダメな大人の男たちのなか、唯一真っすぐな高校生の大窪人衛さんとの親子関係が、物語の軸になってました。
そして男たちに翻弄されつつも、人間くさくてエロくて滑稽な内田慈さんがなんともチャーミング。

やー、ホントおもしろかったなぁ。
女性の群像劇もいつも面白いんだけど、このゲス会も定期的にやってほしいですね。

そしてゲスな台詞、言いたいですね。

 

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