他人探し


tanincs.jpg案山子堂「他人探し」@シアター711を観劇。

昨日のSUGARBOYに引き続き、「劇団なんでやねん」でお世話になった、あらいふとし氏音楽・ワタナベカズキ氏映像の舞台。あのチーム、いい仕事するよホント。


「あなたと同姓同名の人に会ってきて下さい」という指令のもとに、俳優自身がフィールドワークを行い、そのプロセスと結果を演劇に仕上げる御笠ノ式フィールドワーク演劇。

同姓同名の人を探す? それだけで芝居になるの? と思ったけれど、これがなかなか興味深い。

どういうプロセスでたどり着いたのか、見ず知らずの他人が「同じ名前なんです」といきなり連絡をしてきてどう反応したのか、出会った先で何が待っていたのか、自分のルーツはなんなのか。いろんなドラマが待っていた。
舞台作品にするために、多少脚色されているところもあるのかもしれないけれど、これがぜんぶ実話、というのが面白い。

「ヤマザキカズユキ」さんには出会えるかもしれないけど、同じ字の「山崎和如」さんはなかなか出会える気がしないな。


もう13年くらい前になるだろうか、新宿タイニイアリスで芝居をやっていたころ。
松尾スズキさんが見に来てくれて、終演後の客席で歓談しているときに、「すみません、私こういう者ですが......」と、サラリーマン風情の40代くらいの男性が、おもむろに松尾さんに名刺を渡していた。

名前を見ると「鈴木松夫」さん。

「どこかでお会いしたら、一度ご挨拶したいと思っていたんです」とおっしゃってた。
マツオスズキmeetsスズキマツオ、の貴重な現場に遭遇したのでした。


なんてことをふと思いだしながら、帰り道にマジックスパイスでチキンカレー食べて帰る。

 
YAMAZAKI Kazuyuki (2012年2月16日 23:12)