デカメロン21


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夜、ナイロン100℃ 39th SESSION『デカメロン21〜或いは、男性の好きなスポーツ外伝〜』を観に行ってまいりました。
家でのん気にしていたら、結局劇場に着いたのがほぼ開演時間。
定刻より少し押していたので辛うじて間に合ったけれど、チケットをお願いしていた皆戸さんに、出番の直前だというのに確認のお電話をさせてしまうという体たらく。ご、ごめんよ......。


再演なのか?新作なのか?
艶笑劇を久々に、やる。エロ芝居である。
2004年に上演した「男性の好きなスポーツ」で、我々はセックスを真っ向から取り上げた。性にまつわるあれこれを、時にシリアス に、時に笑い飛ばした群像劇で、観劇後のアンケートには、男女問わず「セックスがしたくなりました」という驚くべき感想が溢れた。また、札幌での公演では、幕間の休憩後に観客が半分に減っていたという、これも驚嘆すべき記録を残し、劇団史のみならず演劇史においても、ちょっとしたエポックとなった作品である。
今回の公演は、この「男性の好きなスポーツ」を再演しようという企画から始まった。というか、事実再演である。
しかし、純粋再演はつまらないのではないか?----脳内試行錯誤 のあげく、そう思っている次第。(そもそも劇場が変わり、物理的にもまんま再演は不可能だという理由も、なくはないが。)
果たしてどうなるのか、正直まだまったくわからない。改訂版とはいえあまり印象の変わらぬ再演になるのか、大改訂版再演としてまったく異なる作品になるのか、或いは、改訂に改訂の挙げ句「新作じゃないかこれは」というモノになるのか。
頭の中では、純オムニバスで上演するアイデアや、ポストドラマ演劇として上演するアイデアなど、沢山の試みが渦を巻いている。そして艶笑劇の面白がり方も、経年と共に、個人 的にはかなり変容した。エグさで勝負するのではなく、ニュアンス重視で作りたい気持ちもあり、改訂の余地は計り知れない。故に、通常の再演と区別する為、タイトルも一新した。
小さな劇場での、まさにピーピング感覚で楽しめる公演だ。ご期待頂きたい。
主宰:ケラリーノ・サンドロヴィッチ



2004年に観た初演と断片的につながる記憶。新しい切り口。
あっけらかんとしていたり、淫靡で秘めやかだったり。舞台狭しとはじけまわる、いろんなエロス。
お色気チャンネルから日本映画チャンネルなど、CSのいろんなチャンネルをザッピングして楽しんでいるような感覚。

ごくごくシンプルな感想になるけれど、前のほうの席で観たかったです。
映像を含めての全体的な絵は、後ろ目のほうが楽しめたかもだけど。
だって、いい感じの網タイツがたくさん出てきたんだもの。

まったく、たまらんな!
けしからんよ!

劇場出て帰る道すがら、渋谷の道行く女の子たちがどいつもこいつもエロい感じに見えてしまって困ったよ。


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余談。

終演後、楽屋にご挨拶。本番直前にご迷惑をおかけした非礼を詫びる。
ひさびさに会った皆戸さん・植木さんに「なんか雰囲気かわりましたね」と言われた。そうかい?
そして帰りの電車に乗る前に、駅のトイレでふと手元を見たら腕時計を2つつけていた。
昼にスーツを着ていて、いったん家に帰って着替えてから芝居を観に来たのだけど、慌てて出たので外すのを忘れたままもうひとつのをつけていたみたい。
まるで気がつかなかったことにもビックリだけど、「なんか雰囲気かわりましたね」ということばを反芻し「2つ腕時計つけるって、オシャレ気取りかよ」「そのくせ遅刻ギリギリだったのかよ」と思われたんじゃなかろうか、と思うと顔が真っ赤になるよ。

ああ、おはずかしや。

 

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