仗桐安という漢

仗桐安さん(a.k.a.たかたん)が、「2017年6月の事変」というタイトルでブログを先日更新した。
まずはこちらをご一読ください。


以下に、東京を離れる前に会えなかったことへのやるせ無さを込め、伝えそびれた想いをなぐり書くね。


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互いに舞台上で観たことあったけれど、はじめてちゃんと話をしたのは、作・演出を手がけるリーディング公演「ともだちのそうしき」渡辺詩子嬢出演回の、終演後の宴席にて。
酒の勢いもあって、そのときに「自分も朗読劇、やってみてえです」とたかたんに伝えると「じゃあ私相手役やるワ」と、同席していた安元遊香嬢が乗ってきてくれて、そこから先はトントン拍子で話が進み、その次のリーディング公演で実現することに。
これが2012年7月半ばなので、ちょうど5年前くらいか。

それ以来距離が近くなり、自分が2012年の暮れに長らく働いていた派遣の仕事を辞め、BUDOKANにバーテンダーとして入るようになったのも、たかたんとのつながりのおかげで。
呑もうぜグループの同僚という感じで、同じ日に別の店舗に一緒に入ったりすることもしばしば。
先に店を閉めたほうが一杯寄って、その日のできごとなどを話しながらクールダウンしてから帰ったり。


BUDOKANで働くようになって出会った人たち、たかたん主催のイベントなどで出会った友だちとのつながりが、いまの自分の関わりのなかでとても大きな存在を占めているので、気づけばここ数年のターニングポイントにはたかたんが近くにいたのだな、とあらためて思う。

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また、美味しいものと温泉と映画が好きという趣味の近さと、オモシロに対してのアンテナの感度とフットワークの軽さで、一緒に映画観たりカラオケに行ったり、よく遊びに誘ってもらいました。
なかでも「ともだちのそうしき」打ち上げで朝まで呑んだあと、ほとんど寝ずに行った日帰り熱海ツアーと、一昨年の夏に男3人で行った二泊三日の台湾旅行は、ここ10年間の楽しかったイベントランキングのベスト5に間違いなく入る。

年齢がひとつ上で大学も一緒ということもあり、いろいろ話しやすい先輩なのですが、俳優としても、ポツドールやブラジル・風琴工房・ブス会*など、自分が好きな舞台できっちりと印象に残る仕事をしていたり、ひとり芝居に挑戦したり、ドラマや映画・そして声優としても着々とキャリアを重ねてる姿に、自分の目指しているちょっと先を、全力で汗かきながら走ってるなァと常々思っていた。


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最初にたかたんが倒れたという報せを聞いたのは、BUDOKANの連絡網を通じて。
最初は皆どんな状況なのかわからず、ただただ無事を祈るばかりだった。
きっと本人も騒ぎにはしたくないだろうと思ったので、常連さんたちに「最近たかたん、何かあったの?」と訊かれても「どうしたんでしょうねえ」とフンワリさせていたけれど、本当にいろんな人に訊かれて、あらためて人望の厚さを思った。

今は鳥取に戻って、リハビリに励みながら前向きに病と向かい合ってる様子がFacebookなどから伝わってくる。
無事でなによりだ、というのが一番ではあるけれど、ここまで積み重ねてきた東京での暮らしを一旦手放し療養に入るというのは、なかなか苦しい選択だったろう、とも思う。

けれど、たかたんと会ったことのある我々はみな信じる。
いずれまたスケールアップした熱量で、表現者としてシレッと復帰してくる日を。
それが東京なのか鳥取なのか、まったく別の場所になるのか。
いずれにしろ、そのときまでにこちらも負けずに成長しなくちゃならねえ。
ボヤボヤしてるとすぐ復帰しそうだからな。
「ちょっと、戻ってくるの早くねぇ?」て言いかねない。

そして自分もまた、酒とタバコと不規則な睡眠という生活を見直そう、ということを教えられた。
BUDOKANオーナーのヒデさんと「俺らも健康診断とか、行こうな」と話した。


また落ち着いたら寺井ちゃん誘って温泉でも行こうよ。
カラオケ行って「2億4千万のものまねメドレー選手権」ごっこやろうよ。
おれ、いつもの設楽さん役やるから。

♪見つめ合う視線のレーザービームで \桑田佳祐~/
♪夜空に描く色とりどりの恋模様 \岡村靖幸~/
♪この星の片隅2億の瞳が \長渕剛~/
♪素敵な事件を探してるのさ \テレンス・リ~/


 

 

ホーフ2016

謹賀新年。
2016年、あけましておめでとうございます。
今年も何卒よろしくお願いいたします。


3年連続でBUDOKANで年またぎ。
入れ替わり立ち替わりでいろんな人が来てくれたりシャンパンが開いたり、おかげさまでなんとも賑やかな大晦日になりました。
やいのやいので、明け方6時くらいまで営業。

いつもウトウト寝落ちして、渋谷⇆吉祥寺を行ったり来たりしがちな明け方の井の頭線でなんとか無事にたどり着き、その足でそのまま家の近くの神社で初詣。
けっこう大きな神社で相当にぎわうのだけど、朝早くの時間はさすがに空いていて、心おきなくお参りしてきました。
おみくじは「吉」。
「心すこやかにすごしていれば大抵の願いは叶うけれど、あんまり調子こいて高望みしすぎるとダメだからね」的なことが書いてありました。はーい。


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家に帰ってひと眠りして、今年の正月はひさしぶりに実家に帰ることに。
しばらくボヤボヤしてたらけっこういい時間になったので、あわてて家を飛び出し、東京駅でカツサンドと缶ビール買って新幹線に乗り込む。
今年の目標のひとつとして「できるだけ本を読む」というのを決めたので、野坂昭如「エロ事師たち」をかばんから出してパラパラとめくっていたとき。
「あの......山崎くん、だよね?」と声をかけられて、一瞬誰だっけと躊躇してたら「代ゼミの寮で一緒だった、倉又」と。
となりの席が空いてたので、いっしょに話しながら帰る。
もう会うのも20年ぶりくらいになるので「すごいねよく気づいたね」と言うと「見覚えのあるブーツだったので」と。そうだ、予備校生のときに買ったんだ。

代々木ゼミナール新潟校の寮に入って1年間浪人していたのだけど、あの1年が異常なくらい楽しかった。
はじめは同じ高校から来た友だち同士でつるんでいたのが、だんだん他の輪が広がって。
テレビもなく、携帯もまだない頃だったので夜な夜な誰かしらの部屋に集まっては、マンガやエロ本を回し読みしたり。
毎日修学旅行みたいで、ホント勉強しろよって感じですけどね。
そしてエロ本のことを倉又は「エロぼん」て言ってたよなそういえば、といろんな記憶がよみがえる。

互いの近況を報告しあったり、あいつナニやってるんだろね、という話をしたり。
「今度ひさしぶりに代ゼミのみんなで呑もうよ」という約束をして別れる。
ああ、楽しかった。
家でボヤボヤしててよかったよ。


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夕方18時ころに実家に帰ってきて、家族でおせち料理をつまみながら酒を呑み、いろいろ話す。
基本的にマイペースで自己中心的、典型的なB型の4人なので、会話が噛み合わないのはいつものことなのだけど、毎度毎度エネルギーを使う。

ま、いつまでたってもフラフラしてるもんで、そりゃ親や姉としては心配になりますワな。
もうちょっとでも安心させられるよう、精進します。

家族と酒呑んでるときは「酔っぱらってグダグダになった姿を見せるわけにいかん」というスイッチが入るみたいで、シレッとした顔してぐいぐい日本酒を呑んでしまいがちなのですが、けっきょくほぼ父と2人で1升と半分くらい空けたら、さすがに終盤は記憶がぐらぐらに。


ふう。
2016年、スタートからなかなかカラフルでございます。

今年の抱負としては、俳優としてはどんどん積極的に攻めていくと同時に、ひとつひとつの仕事の質をより向上させていきたいですね。芝居の質はもちろんのこと、現場でのコミュニケーションのとり方とか。
そして「自分のお店を持ちたい」という、昔からの野望を実現するべく具体的なアクションを起こしていこうと思っております。
これ、2013年の正月の日記読んだら同じこと言ってたんだけど、より具体的に。

あとは「本を読む」と「日記をなるべく更新する」ね。

よーし。
やるぞー。
 

2015 暮れの元気なご挨拶

2015年も暮れますな。
嗚呼。

30日に年忘れの酒房山にょを開き、帰省したりしてるだろうからそんなに集まらないかな、などと思っていたけれど、思いがけず10人も集まってくれまして。
友だち夫婦やら大学の同級生やら。互いの関係性を説明するのに時間を要するような、なかなかカラフルなメンツだったなぁ、などと思いだしながら皿を洗い。

今日はこれから年内最後のARENA下北沢のランチタイムに入り、夜は年またぎのBUDOKANのバーテン業務へ行くのです。
もう3年連続だよ、大晦日BUDOKAN。お客さん来てくれるかなー。


今年はどんな年だったかなぁ、というのを振り返るにあたり。
ちょうどつい先日の29日、ブルドッキングヘッドロックの寺井くんが"29Ust"と称して、今年いろいろ交流のあった人たちをゲストに招いて、酒を呑みながらダラダラとおしゃべりをするさまを世界に向けて配信する、という企画がありまして。
当日の飛び入りゲスト的な感じで冷やかしてきました。


寺井くんと、タカタンa.k.a.仗桐安氏との3人で台湾に旅行に行ったのは今年の6月。
ちょうど台湾に行った3人が勢揃いしていたので、旅の思いでなどをワチャワチャした感じでおしゃべりしてきました。
もう半年前のことになるんだけど、それぞれエピソードに対する話したさが強すぎて、相当グチャッとした感じのクロストークになっております。

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本当は旅の記録としてこの日記にも残しておきたかったのですが、あまりに濃厚すぎてまとまりませんでした。
食べたもののメモと、いろいろ撮った写真はあるので、おいおいまとめようかな、と思っていたらもう2015年終わっちゃったよ、という感じでございます。
ちなみに、今年1年のなかでInstagramやFacebookでいちばん反応が大きかったのが、この九份で撮った1枚でした。
いやあ、楽しかったなぁ。
また行きたいなぁ。

行きたいといえば、1996年の20歳になった年と、2006年の30歳になった年にインドに旅行に行ってるのですね。
そして来年は2016年。いよいよ40歳になる年ですよ。
節目ということでインドに呼ばれる気がしているのですが、行けるといいなぁ、と。


さて、今年もいろいろございました。
いろんなところで料理作ったり、いろんな人に出会ったり。

本業の俳優のほうでは、3月のMU・8月のごはん部・11月の箱庭円舞曲と、3本の舞台に出演させていただき、ワイドハイターのCMに出演させてもらい、すこぶる評判のよかったドラマ『民王』の現場で顔芸を披露し、以前撮影した映画『フリーキッチン』が劇場公開になったり。
わりといい感じのペースでお仕事ができたな、と思うのですが、この現状に甘んじられるほどの生活の余裕はまったくないので、来年はさらにガツガツ行きたいなと思う次第であります。
ガッツンガッツンのビッキビキで。


それでは、とりいそぎ。
2015年はどうもお世話になりました。
みなさまに幸多からんことを祈念いたします。

ありがとうございました。

セイ!
\良いお年をーッ!!/

 

山にょの山。

ちょっと前の話になりますが。

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今年は正月に実家に帰りそびれ、もうちょっとあったかくなったら帰ろう、とかいろいろ思ってるうちになかなかタイミングをつかめず。
ちょうどポッカリ予定が空いたので、先日ひさしぶりに新潟に帰省してきまして。
新しく開通した北陸新幹線がうちの近くを通るようになったというので、乗ってみました。なんかトランスフォームしそうなフォルムでした。


父母姉と全員B型の家族がひさしぶりに揃って晩めし。
このあいだ山形出身の友だちから、ご実家の山で穫れたという山菜を送ってもらってたいそう美味しかったという話から、うちの亡くなったじいちゃんも山菜狩りが好きで、家族でよくたけのこ狩りに行ったよね、という昔話に。

私「そういえば昔うちのじいちゃんも山、持ってたよね、あれって今どうなってるの?」
父「ああ、あれな。まだあるよ」
私「え? てっきり売り払っちゃったと思ってた」
父「それもちょっと考えたんだけど、売ったところで二束三文にしかならないし、せっかくじいちゃんが買ったものだから一応売らなかった」
私「そうなんだ」
父「でももう何年もほったらかしにしてるな」
私「へぇ。でもなんつうの? 固定資産税? みたいなのって払わなくちゃいけないんじゃないの? 維持費っつうか」
父「一応払ってるんだけど、年間で数百円くらいなんだわ」
私「えー、そんなもんなんだ。え、もて余してるんだったら、山、ちょっと欲しいんだけど(笑)」
父「別にいいけど(笑)」
私「マジか(笑)」
母「でも山なんてどうするの」
私「んま、わかんないけど。『山持ってます』って言えるの、なんか面白いなと思って」

という酒の席での軽ーいタッチの会話がありましてですね。

わたくし、新潟の山を、ノリで引き継ぐことになりました。


その翌日、ばあちゃんに会いに行ったついでに山を見に行きました。
ばあちゃんが住んでる妙高は、沖田修一監督『滝を見にいく』のロケ地になったところの近くで、今の季節は新緑が大変綺麗であります。

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途中で旧国道沿いにある、地元の繁盛店「たちばな」でとん汁定食食べて、車をしばらく走らせたどりついたのは「たぶんこのあたりだと思う」とかなりフワッとした感じのうちの山。
両手を広げて「この辺からこの辺までがうちの山、ということになってるらしい」と、買ったじいちゃんもずいぶんざっくりとしたことしか言ってなかったようで。
おそらく書類的なものには細かく銘記されているかとは思うのですが。
ちょっと分け入ってみたけれど、かなり鬱蒼と茂った山で、足元もぬかるんでいたり虫がすごかったり、ちゃんとした山の装備で入らないとケガしそうな感じだったので、今回は雰囲気見るだけで。
ばあちゃん曰く「熊も出るみたいだから気をつけなさいよ」とのことでした。マジか。

すぐ近くにはキャンプ場もあるので、季節のいいときに友だち連れてキャンプに行って、ちょっと山のぞきに来るのもいいかな、と。

しかし何が問題かっつうと、山は持ってても車の免許持ってないんですよね、わたくし。
なので今のところ、父に連れてきてもらわないと山にたどり着けないというのが困ったところ。


山、どうしたもんかな。
とりあえず山菜が採れるようだったら、採ったそばからつまみにして酒だ、酒。
あと、オーディションで出すプロフィールの特記事項とかに「山」と書いてみようかな。


山にょの山。
夢が広がりんぐだよ!

 

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