トルソ

ゆうべのBUDOKANは、夜中を回ったころからショボショボと雨が降りだして街中にすっかり人通りもなくなってしまったので、3時すぎにはお店を閉めて系列店の東京DOMEへ。
火曜日はセンスボーイ前田花男くんが入っていて、どちらか先に店を閉めたほうが、まだ開いてる方のお店でおつかれの一杯を呑んで帰る、というのがなんとなくお決まりのコースに。

サッと呑んで帰るつもりだったけれど、同い年の某女優さんと花男くんといろいろアツい話になって、気がつけば外はすっかり明るくなっていた。
いい時間だったな。
モヤモヤ抱えてる悩みとかをお互い話してスッとした。
いいね、リニューアルした東京DOME。
ついつい話したくなるんだ、あのカウンター。


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明け方帰宅して、昼過ぎまで寝る。

昼めしに適当なパスタを作って食べながらテレビをボンヤリ観ていたら『トルソ』という日本映画がCSではじまり、軽い気持ちで観はじめたらすっかり引き込まれてしまった。


化粧っ気もなく携帯電話も持たないOLのヒロコ(渡辺真起子)。ヒロコは顔も手も足もない、男性の胴体の形をした"トルソ"という人形を恋人のように大事にしていた。ある日、恋人の暴力と浮気に愛想を尽かした妹のミナ(安藤サクラ)がヒロコの家に転がり込んでくる。そのミナの恋人というのは、ヒロコがかつて同居していた男だった。


しっとりした映像の質感と、こころの襞を丁寧に描いてる感覚がすごく素敵だな、と思いながら観ていて、終わったあとに詳細をGoogle先生に尋ねてみたら、是枝監督作品で撮影監督をしている山崎裕さんが初監督した映画だったのですね。

なるほど。
いろいろ納得。

以前、是枝監督のドラマ『ゴーイング マイ ホーム』でお世話になったときに、職人かたぎのストイックさと、人懐っこいお茶目さを併せもったまなざしがとても印象に残っておりました。
名字が同じということもあって、勝手に親近感を感じてたのす。

やあ、いい作品だったな。
渡辺真起子さんと安藤サクラさんの姉妹の空気感がとても生々しい。
ほんの少ししか出てこないのだけど、レンタカー屋役の石橋蓮司さんが何とも言えず気持ち悪くて面白かった。カッコイイ。

なんの予備知識も持たずにフッと観た映画が面白いと、とても得した気分になるね。

やあ、J-COMに入っててよかったよ。



 

わさびの花、母の日ギフト


先日、新潟の実家からパンといっしょに、わさびの花やこごみなど、春の香りの野菜が届きました。
わさびの花なんてはじめて手にしたよ。
おひたしがオススメとのことなので、ポテトサラダにしてみました。


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ほうれん草や菜の花、春菊など、おひたしにすると美味しい葉もの野菜をさっと湯がいて刻んで、醤油で和える。
茹でてつぶしたじゃがいも、ツナといっしょにざっくり混ぜて、塩こしょうで味をととのえて、白ごまをたっぷりふってできあがり。

わさびの花はツンとくる辛みはまったくなくて、ほんのりとしたほろ苦さと、茎の部分のシャキシャキした歯ざわりがなんとも心地よい、野趣あふれる春の味。
これはいいポテトサラダになりました。


月曜日に6周年を迎えた下北沢BUDOKANで、ミッシュブロートというライ麦パンといっしょに出してみたら、おかげさまでペロリ完売。
うれしいかぎりでございます。
また酒がすすむんだ、こりゃ。

このミッシュブロート、ライ麦の配合が50%なのですが、ライ麦90%配合の「ハンブルガーロッゲンブロート」という、なんとも強そうな名前のパンを新たに作ってみたとのこと。
まだ味見してませんけど、いろいろがんばってるね。

ハンブルガァーッ!ロッゲンブロォートッ!(言ってみたくなっただけ)


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実家のパン屋、ソフィーでは母の日ギフトとして今年もちょっぴりお得なセットを作ってみたそうですよ。

・シュトレン(小) 2種類
・カントリークッキー 6枚
・ラスク 1袋

以上の詰め合わせで¥3,000。
通信販売も承ります。


ソフィーのいちばんのオススメ商品、シュトレン。
これがなかなか美味しいんですワ。
クリスマスのお菓子のイメージがありますが、年間通してお楽しみいただけますよ。


去年も大変好評だったこの母の日ギフト。
サンクスマムの気持ちといっしょにプレゼントしてみてはいかがでしょう。

 

さるにしかみえない


月曜日。

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一昨年、リーディング公演『ともだちのそうしき』でお世話になった&BUDOKANの先輩バーテンダーでもある怪優、仗桐安氏a.k.a.タカタンのひとり芝居、RONNIE ROCKET speaking#3『さるにしかみえない』@下北沢ARENAを観に行ってまいりました。
俳優生活20周年記念企画 第1弾、とのこと。
第何弾まであるのかしら。
いつもランチタイムにカレーを作ったりしている「圧倒的自由度!」でおなじみの下北沢ARENA

その人語を解する生き物は、どこからどう見ても"さる"だった――。
とある3兄弟の語りによって描かれる、すこしふざけてる(SF)ヒューマンドラマ。
俳優生活ジャスト20年を迎えた仗桐安が、訥々と、時に歌など交えながら、おおよそ60分間しゃべります。
なんかおもしろそう(自己判断)なので、ぜひ観に来てください。


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ケレン味たっぷりの、3人の兄弟の濃厚なひとり語り。
"RONNIE ROCKET speaking"というだけあって、語る、語る。
ギターの弾き語りを交えたり。
ばかばかしさとロマンチックの狭間を行ったり来たり。

うしろの席まんなかあたりから観させてもらったのだけれど、ちょうどARENAの守り神であるバッファローの骨が頭から生えてるように見える位置で、なんだか面白いことになっていた。


タカタンは大学の頃こそ交流はなかったものの、ひとつ年上で大学も先輩。
いま毎週火曜日に入ってるBUDOKANもタカタンに紹介してもらって入ることになったりと、いろいろな面においてちょっと先を走ってるアニキ的存在なのですね。


実はここのところ、俳優としての仕事がなかなか思うように回らず。
もがいていろいろ挑戦をしてはみても、結果的に自分のポテンシャルの低さを痛感して自信を失ってしまったり。
そのくせお酒や料理を作ったりする比重が多くなってきて「『山崎くんは料理人になっちゃったの?』と言われます」と事務所からも言われてしまったりと、お芝居に対するモチベーションが正直グラついていたのでした。


袋小路に入ってるときは余計なことばかり考えてしまって。
なんだかなァ、と息切れ気味の日々だったのです。


でも今日、ちょっと前を走ってる先輩が汗かきながら本気で身を削ってる姿を目の当たりにして、非常にハッとしたのです。
初日は体調不良と緊張で本番前に吐いたりしてたとか、してないとか。
いろいろえぐりながら、お客さんの前に立ってさらけ出していたよ。
きっと以前挑戦してた落語の経験も活きているのだろうな。
かっこいいよ、タカタン。


そういえば。
自分がお芝居の世界に興味を持つようになったきっかけは、高校生のときに観たイッセー尾形さんのひとり芝居だった。


おれもやるよ。
がむしゃらに。


もう家でクサクサしてる場合じゃねェんだな。
奮闘だ。

 

お部屋の秘密☞リーガルハイハイ

土曜日。
ひさしぶりに観劇ハシゴデー。

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はじめて行く、新しい劇場。舞台エリアにバーカウンターが併設されている作りで、開演前にドリンクチケットと引き換えに一杯いただく。

あれ、いいな。バーが舞台のお芝居で、カウンターのなかで酒作ったりしたいな、とか思いながら開演を待つ。


初めまして。

北が産んだ凛とした狂女、ニシオカ・ト・ニールと、
中部地方のミステリアス・セレブ、渡辺まの。

二人合わせて「カミナリフラッシュバックスと、まの。」です。

「お部屋」がテーマのオムニバス物語。
「お部屋の秘密」覗き見しにいらしてください。

野球は関係ありません。


家が近いわけじゃないんだけど、路上とかいろんなところでバッタリ遭遇する確率がやけに高いニシオカ・ト・ニール嬢と、昨年のリーディング公演『想像』で姉と弟のゆがんだ恋のおはなしをした渡辺まの嬢が新たに立ち上げたユニット。

女子3人のキャッキャした部屋呑みからどんどん話がおかしな方向に......というお話と、男2×女1のバンドが三角関係のもつれから......というお話の2本立て。

前にもト・ニール嬢が脚本提供している作品を何度か観ているけれど、毎度毎度生々しい感情をえぐって書いてるな、という印象。痴話喧嘩の会話が活き活きしてるんですよね。

2本のおはなし、それぞれ違う部屋という設定なのだけど、転換するときの部屋の片づけかたをうまい具合に芝居に組み込んでいて面白い。
そして急な角度から出てきた飛び道具のインパクト。
普通、流しそうめんが出てくる舞台ってなかなかないよ。

お部屋の秘密、なるほど覗き見した気分。
面白かったなぁ。



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続いて、夜はPeachBoys第惨回公演『リーガルハイハイ』@シアター711。
はらぺこペンギン!の白坂氏が立ち上げた、童貞のお話しかやらないこのユニットも、もう3回目になるのですね。

ちょうどこないだの火曜日と金曜日に劇場の目の前BUDOKANに入っていたので、終演後いろんな人たちの感想やらを聞いたりしていて、とても楽しみにしていました。

あの、童貞戦争から早1年...。 
今回、童貞3人組が対決するのは、
ハイ ハイするおじさん。 
赤ちゃんプレイ。
童貞の彼らにとって、それはもはや
意味の分からないシロモノ。
しかし、そんなシロモノに関わる
ある女性との出会いが、
彼らをハードな世界へ誘う。 
彼らは大人に勝てるのか ?
そして、今度こそ
童貞を捨てられるのか!? 
本家リーガルハイとは全くもって
何の関係もない、
童貞の、童貞による、童貞のための、
本当に×3 中身のないコメディー。
童貞戦争第3弾、ここに勃発!


エロとマンガと流行りのネタが満載の、部活帰りの高校生たちが焼きそばパンをデカビタCで流し込みながら盛り上がってるあの感じ。
稽古場でキャッキャとはしゃいでる白坂氏の顔が目にうかぶよ。
すがすがしいほどに何も残らない芝居!
超ばかでくだらねえけど、最高!

出てくる人出てくる人、みんなキャラが濃くて、何というかワッショイ感がすごかったです。
はー。
楽しかった。


なかなかイイ2本立てでありました。
1日でいろんなキャラクター観たっすわ。
下北沢、アツいね。


 

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