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爆音ミッシェル・ガン・エレファントでボウッとした頭のまま、田町へ。
田町ってあんまり来たことないな、と思いながら向かう。

SHIBAURA HOUSEという、全面ガラス張りのビルの5階。東京の暮れ行く夜景が一望できる素敵空間。
いろんなワークショップやパーティーなどで使われるところで、お芝居として利用するのははじめてだとか。ほほう。


ロバートは天才肌と言われた数学者でありシカゴ大学の教授であった。
精神を病み、5年の闘病の後、亡くなる。
娘のキャサリンは、父の数学の才能と不安定な精神を受け継いでおり、
孤独のうちに父を看取る。
父を亡くした数日後、 父の教え子であるハルが、
父の残したノートを検証したいとやってくる。
また、ニューヨークからやってきた姉のクレアと家の売買を巡り激しく対立する。
葬儀の夜、
ハルはキャサリンを、 昔、見かけたときから気になっていたと告白し、
ふたりは夜を共にする。
キャサリンは大切なノートをハルに託す。
そこには、世界中の数学者が解こうとして叶わなかった、
ある「証明」が書かれていた。
そして・・・。


さまざまな演出・さまざまなキャストでくりかえし上演されてきたアメリカ現代劇の名作を、風琴工房流に翻訳・解釈した今回の作品。
4人のキャストの非常に濃密な2時間の会話劇。
ぐいっぐい引き込まれる。
佐藤誓さんの色気がすさまじい。ジャックダニエルをとっても美味しそうに呑んでたけど、アレ本物じゃなかろうか、と思わせる説得力。

強度のある戯曲を、互いに信頼しきってるキャストと演出家が誠実に向き合う。
すごいことだな。
なかなかすばらしいことですよ。

そしてあの特殊な空間。全面ガラス張りなので思い切り外の光が差し込むのだけど、マチネとソワレで演出を変えたのだとか。昼も観てみたかったな。

ふー。

爆音でグワングワンした頭がさらにゆさぶられた。
なかなか濃ゆい1日でした。

 

THEE MOVIE


先日、友だちがBUDOKANに来てくれたとき、「バウスシアター、行った?」という話になり。

このあいだもこの日記でも書いたけど「転校が決まった友だちとギクシャクしちゃったまま、さよならも言えずにいるみたいな気分」と言うと「ナニこじらせちゃってんですかww」と一笑された。
だよな。
こじらせてる場合じゃねえよな。
ちょうど今日時間があいたので、最後の宴を見届けようとバウスシアターに行ってみることに。


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『ミッシェル・ガン・エレファント "THEE MOVIE"-LAST HEAVEN 031011-』の当日券がまだあるということだったので、入ってみた。
映画がはじまる直前、場内のあかりが暗くなると、爆音上映のシンボル、そびえたつスピーカーにスポットライトがうっすら当たる。
しびれるね。

2003年に解散したロックバンド「ミッシェル・ガン・エレファント」の解散ライブのステージと舞台裏を中心に、貴重な未公開映像で彼らの軌跡を追う音楽ドキュメンタリー。監督は、ミッシェル・ガン・エレファントほか数々の人気アーティストのミュージック・ビデオを手掛ける番場秀一。解散を迎えるその日、ミッシェル・ガン・エレファントとしてのメンバー最後の姿、表情を映し出すとともに、会場を覆い包む熱気を体感できる。

ミッシェル・ガン・エレファントはちゃんと聴いたことがなく、ほぼ初体験。
しかし爆音で流れる圧倒的な熱量に、思い切りぶん回されて痺れた。
凄いな。
4人が4人とも、すさまじく格好いい。
観終えたあといろいろバックボーンを知りたくなり、アベフトシさんのWikipediaのこの人物像にグッとくる。

アベフトシを評する時に「鬼」という表現が使われることがある。これは1997年〜1998年に行われたTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTのライブツアーにおいて、アベフトシの鬼気迫る演奏を見たROCKIN'ON JAPAN編集長山崎洋一郎(当時)が「鬼。鬼がいた。」と評したことから。そして解散特集の場でも「日本のロックバンド史上、あれほどまでにロックに取り憑かれたギタリストは見たことがない」とまで言われた。

鬼、いたな。
ライブを一度観てみたかったよ。


けれど、この伝説のバンドの最後のライブを、このバウスシアターの最後の爆音上映で観られたというのも、とても素敵なことでした。
『AKIRA』や『ファイト・クラブ』など、大好きな映画で締めくくるのもよかったかもしれない。
でも、もしかしたらこの機会がなければ観なかった映画を教えてもらったことで、また新たな世界が開けた。
ミッシェル・ガン・エレファント、あらためて聴いてみよう。

本当にいい映画館だったよ。
名残惜しさよりも、すがすがしさが残る最後の爆音上映体験でした。

ありがとう、バウスシアター。

 

俳優・美濃部輝久

スケジュール帳を新調しました。

このタイミングでスケジュール帳を買う人もあまりいないようで、さすがの銀座の伊東屋でも品揃えはバリエーションも少なめ。ずいぶん多いほうだとは思うが。
そのなかでもまずまず気に入ったものをみつけて購入。ようやく2014年がはじまりましたよ。

あと、楽器屋さんでトランペットの練習用マウスピースを買った。ヒマなときに練習するようにしよう。楽器屋さんは楽しいね。テンションあがるね。


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夜、下北沢でトーキョーハイライト『俳優・美濃部輝久』@駅前劇場を観る。

美濃部輝久(52)。職業は俳優。
かつては刑事ドラマ『どんmy刑事ゼニケン!!』の銭形健太役で一世風靡した。
現在は俳優業と平行して、台東区谷中でスナック『ゼニケン』を経営している。
俳優・美濃部輝久の現実と葛藤。

トーキョーハイライトがお贈りする『役者が演じる良質なコント』をどうぞ。

以前何度かお酒の席でご一緒させていただいた諸岡立身さんが脚本・演出の舞台。
クロムモリブデンの森下くんや松村真知子ちゃん、深澤さんなど、いろんな接点で知り合いになった人たちが出演するというのもあり、楽しみ度もあがります。

なるほど、役者が演じる良質なコントね。
ただのショーケース的なコント集ではなく、ピースピースが細い糸で連なっていく。
それをつなぐ、あらいふとし君の音楽もまた良し。


諸岡さんと共通のお友だちの放送作家・川尻恵太くんが、トーキョーハイライトにむけてこんな言葉を贈っていたのですが。

諸岡立身という作家がいます。諸岡立身という俳優がいます。どちらも同じ人でして、どちらも言葉を濁さずに言えば天才的なセンスを持っています。同
業者としてはあまり目立って欲しくないですが、その才能に惚れ込んだ一個人としては、多くの方に観ていただきたい。そして多くの人がその才能を認めた暁には「俺は前から気づいてたけどね」と言い回りたい。その優越感を得るためだけに、トーキョーハイライト、オススメします。

そうなんですよね。川尻くんの舞台で俳優として出演していた諸岡さんもとても素敵で。
今回も、みんなから出されたお題を諸岡さんがアドリブでバッサバッサと斬って行くコーナーがまたとてもおもしろかった。

人間力の太い顔が好きなんですよね、諸岡さん。
縄文人、て感じ!(←ほめているのですよ)

 

WONDER WALL

水曜日。

BUDOKANの姉妹店、東京DOMEに入っているお料理上手のつるちゃんが里帰りしているので、ピンチヒッターを頼まれて入ることに。

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[今夜のおつまみ]
アボカドなめ茸梅肉和え。
サッと切って和えるだけの簡単おつまみ。アボカドのネットリ濃厚なうまみ、なめ茸の甘辛さ、たたいた梅干しの酸味としょっぱさがたまらないのですな。
ちびちびつまみながら酒もすすむし、ごはんにのせてもまた美味。どうぞおためしあれ。


先月リニューアルオープンしたスズナリ横丁内の赤いドア、東京DOMEはBUDOKANともまたちがった、ちょっとアダルトな雰囲気のお店。
お客さんとしてもときどき行くのですけど、新しくなってますます居心地よくなった気が。

東京DOMEにはDVDプレイヤーつきのテレビモニターがあって、お気に入りの映画をずっと流したりできるのがよいのです。
お客さんも「これかけて」と言ってアイドルのライブDVDをもちこんだり。


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今日は『WONDER WALL』のDVDを流す。
家ではあまりDVDを観たりしない派なのですけど、映画館で観たときにツボにドンピシャで、DVDが発売になったときに即買った数少ないコレクションのひとつ。


オリジナルの1968年当時、カンヌ国際映画祭にも正式出品され、超豪華なスタッフ・キャストのネームバリューとともに大きな期待をされながら、なぜか正式にリリースされることのなかった幻のカルト作。監督は「レッド・ツェッペリン/熱狂のライブ」のジョー・マソット、音楽にはビートルズによるアップル・レコード第1弾作品でこれが初ソロ作品となったジョージ・ハリソン、脚本にロマン・ポランスキー作品の常連であるジェラール・ブラッシュ、そして主演は「ナック」「欲望」で一躍60年代のトップアイドルとなったジェーン・バーキンと錚々たる面々が名を連ねている。

インド音楽に傾倒していたころのジョージ・ハリソンが手がけたサウンドトラックもとてもよく、サイケデリックな映像にクラクラ。

何より、ジェーン・バーキンがエロくてかわいいんですワ。
たまんねえよ!
ムラムラするよ!

今度代打を頼まれたときはなに上映しよっかな。
おたのしみに。


 

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