「酒の一滴は血の一滴」という言葉に従うなら、2014年も大流血だ。


シレッとひさしぶりの日記の更新。

昨日BUDOKANに呑みに来てくれた友だちから「やまにょパイセンにインスパイアされて、最近こっそりブログを書きはじめた」という話を聞きまして。うれしいやら照れくさいやら。
そもそも日記を書きはじめたころのことや、ブログというかたちで発信することの意義などをいろいろ話していたけど、そういえば最近日記書いてねえな、と思ってまた筆をとった次第です。
筆じゃないけど。
やっぱり書いて吐き出したほうが精神衛生上よいみたい。自分のばあい。


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さて。

2014年もいよいよ暮れますな。
今年は実家の新潟には帰らず、夕方からARENA下北沢で年越しそばを作ってみんなで食べながら紅白歌合戦観て、そのあと23時からは去年に引き続きBUDOKANに入ります。
ワッショイしながら迎えます、新年。


ざっくり今年1年をふりかえって。

iPhotoのカメラロールを見返していたら、とにかくメシの写真ばっかりで笑った。

今年はいろいろ食ったし、いろいろ作った。
ARENAのランチタイムで働くようになったというのが大きいですが、日常のなかで料理を作ることの比重が大きくなった年だったかなぁと。
お芝居をすることと料理を作ることと、どっちに軸足置いたらいいのか、方向性を考えてブレたりしたこともありましたが、今はもう「そのときそのときで重心のかけ方を切り替えていけばいいじゃん」と思っております。

「フードコーディネーター」として舞台や映像に参加したり、ケータリングを頼まれて作ったりというのを今年いくつかやってみて、こういう関わり方は非常に向いてるなと。
お酒を作るにしてもそうですが、相手のことを想像して的確なサービスをする、という行為が自分は好きなんだな、ということをしみじみ思い。

その一方で、空飛ぶ猫☆魂の舞台に参加して、呼吸のわかってるイイ大人たちととことんお芝居をしゃぶりつくして、やっぱり舞台は楽しいな、とあらためて思ったのも今年の大きな収穫。料理に片寄りかけてた重心を取り戻すいい機会となりました。



あと、なんというか、転機の年だったかなと。

いちばん大きかったのは、10年所属した事務所を離れることになり、自分の立ち位置を見直すきっかけになったこと。
そして新たにいっしょに戦ってくれる事務所が見つかり、「山崎カズユキ」として心機一転。
まだ馴染んでなくて、オーディションで名前を書くとき、ついつい元々の漢字で書いちゃうんですけどね。


2013年はいろいろ種を蒔いた年でした。
でもそれがどんな形に育つのかなかなかイメージが湧かなかったのですが、2014年はその蒔いた種がちょっとずつ芽を出してきたのが見えてきた。
来年は出てきた芽をどんどん育てつつ、新たに畑を広げて耕していく所存です。



めしだらけのカメラロールのなかで、いつだかBUDOKANの夜勤明けに撮った明け方の空がたいへん美しかったので、晴れやかな光に満ちた年明けになることを祈りつつ貼ってみました。


ひとあしお先に、ドタバタする前に暮れのごあいさつでした。
みなさま、どうもありがとう。

来年もどうぞよろしくお願いいたします。


 

WATAC I

土曜日。

友だちの菊川朝子嬢のユニット、Hula-hooperの公演『WATAC I』を観に行ってまいりました。
浅草橋のTODAYS GALLERY STUDIOにて。

あまり行ったことのないエリア、はじめて行く会場なので少し早めに行っておくか、と思ったら思いのほか早すぎて、ぶらぶら散策がてら入ったラーメン屋さんで食べたつけ麺がたいそう好みのタイプで非常にうれしい。

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~Hula-hooperの、やってみるシリーズ~

Hula-Hooperと、
日常と、
コンテンポラリー

『WATAC I』

説明のある、コンテンポラリーダンス

できていないからだ。
できているってなんだ。
ありのままのわたし。
今ここにいるわたし。
今までのわたし。
これからのわたしはわからないけどとりあえず。

みかえす必要のないことを。
みかえす意味のないタイミングで。

コンテンポラリーダンスをする演劇。
たぶん説明は必要。
想像と妄想と少し努力と思い込みで。
交換日記を書いていたわたしより
少しは大人で生身のわたしが
どっちの「わたし」とも対面してやります。


高校生のころにつけていた交換日記のなかのエピソードやことばを抜粋・再構築して、コンテンポラリーダンスに仕立てた作品。

舞台版『菊川朝子ものがたり』でありました。

毎度毎度、作る舞台を観るたびに「この人は表現がしたくて仕方ないんだろうな」という、ほとばしる衝動をビンビンに感じるのですけれど、今回もまたしかり。
過去の自分と、照れたり衒ったりすることなく向き合うってなかなかスゲエよな、と思う。

ダンサーではない女優さんたちが、膝を青あざだらけにして踊る肉体のさまもとても素敵。
菊川の分身だったり友だちだったりを、そのときそのとき語られるエピソードに応じて具現化しておりました。なるほど、コンテンポラリーダンスだからこその切り口。

踊る楽曲も、その当時ハマっていたであろう曲。「ナウ ロマンティック」「蜘蛛の糸」「アミダばばあの唄」とか。
年齢詐称疑惑がどうしてもぬぐえないほどに、日本の歌謡曲に対する造詣の深さにうならされるのですけど、今回もまたずいぶんコアね。


しかしすごいぞ、朝子お嬢!
また数年したら、この大河ドラマの続きを見せてほしいのだ。

パッション!

 


滝を見にいく

木曜日。
ずっと楽しみに待っていた『滝を見にいく』を観にいってきました。

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『南極料理人』がとっても大好きな作品で、沖田修一監督の新作ということでまず期待値は高まり。
そしてどうやら映画のロケ地が、おばあちゃんが住んでる新潟県の妙高市ということでさらに楽しみになり。
主演の7人のおばちゃんのうちの1人が、ずっと所属していた劇団、ベターポーヅの先輩の渡辺道子さんa.k.a.みっちゃんセンパイということで、もうワクワクゲージが振り切ってまして。

この映画を宣伝したいということで、同じく出演しているナイロン100℃の安澤千草さんといっしょにARENA下北沢にチラシとポスター持って来てくださったときに、早速前売り券を購入して待機しておりました。


紅葉を楽しみ、幻の滝を見て、温泉でゆっくりするはずだった...。ガイドとはぐれ山で迷子になった7人のおばちゃんが、サバイバル生活のなかでふだん忘れかけていた自分の姿を取り戻していく。『南極料理人』『横道世之介』の沖田修一監督がオリジナル脚本を手掛け、「40才以上の女性・経験問わず」の条件で出演者全員をオーディションした。年齢も性格もバラバラな彼女たちが大自然のなかで悪戦苦闘するアドベンチャー・コメディであり、次第にかわいらしく少女のように見えてくるおばちゃんたちの青春劇でもある。


「7人のおばちゃんたちがバスに乗って滝を見に行く途中で、山のなかで迷子になる」という、日常と地続きの淡々としたおはなし。
けれどそのなかで生まれるドラマよ!!!

もう7人のおばちゃんたちがどんどんキラッキラと輝いて見えるのですよ。乙女だ、乙女。
観たあとに公式サイトのぞいてみたら、それぞれのキャラクター設定を細かく掘り下げていて、それもまた大変おもしろい。なるほど。

みっちゃんセンパイはチャーミングな魅力を余すところなく振りまいていて素敵すぎました。たき火を囲んでアップになる場面、すごくグッとくる顔してた。
ツアーガイド役の黒田大輔くんのヘタレ感もまたすばらしい。説得力!

そして秋の妙高の景色がなんとも美しくて。もうすっかり雪になっちゃってるけれど、今度帰省したときにこのロケ地に行ってこよう、と思いました。山はいいよな。


「好きな監督の作品だから」「地元が舞台だから」「先輩や友だちが好演しているから」というモロモロの加点要素がなかったとしても、ここ数年観た映画のなかのマイベスト10にランクインです。
あああ、これはいい映画だ。
すごくオススメしたい。

この映画、ちょっとでも気になる人がいたら声かけてね。
いきましょう、滝を見に。

 

鍋×テキーラ

ここ数日で急にお寒くなりましたな。
あんまり寒いので、酒房山にょを開店。

『インターステラー』語る宴にしようと思ったけれど、語りたいと言っていた友だちが都合があわなくなってしまったので、普通にキムチチゲを堪能するいつもの酒房に。


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[今夜のおしながき]
□なすとトマトのコンビーフ蒸し煮
□春菊と塩こぶのおひたし
□アボカドとまぐろのわさび醤油和え
□キムチチゲ

なす・トマト・しめじとコンビーフをオリーブ油でざっと炒めて、醤油で味つけして蒸し煮にしたやつ。コンビーフの旨味をナスが吸ってトロトロになって。クラッカーといっしょにいただきます。これはホントにすべらんなァ。

春菊がちょうど安くなってたので2束買ってきたのだけど、瞬殺でした。塩こぶとポン酢でいただくおひたし。春菊うまい。

アボカドとまぐろをコチュジャンと和えて韓国風にしようかと思ったけれど、コチュジャンがなかったのでわさび醤油で和えて和風に。「白めしないの?」と聞かれるが、残念ながら今日は米はなし。たしかに欲しいよな、米。

キムチチゲはたくさん作ってたらふく食った。この寒さが最高の調味料でありました。あったまったった!〆はうどんを入れて満足満腹。


今回の料理の写真がとっても美味しそうなのは、カメラマンの石澤知絵子さんが撮ってくれたから。
プロ仕様のでかい一眼レフで撮ってもらって、料理も本望というものです。
Facebookのほうにアルバムも作ってくださったので、ぜひご覧くださいな。

そして知絵子さんはテキーラソムリエの免許も持っていて、前々から「山にょに呑んでもらいたいテキーラがあるんだよね」という話はしていたのですが、今回いろいろ持ってきてくれまして。
ワイン樽を使って仕込んで、ほんのり香りが移ってるもの、日本酒っぽい味わいのもの、ふくよかで味わい深いもの。3種類とも見たことないものばかり。
テキーラ、ショットでキュッと一気に流し込む、みたいな呑みかたするより、ちびちび味わって呑むのが好きなんす。


友だちが新しいチャレンジをしようとしていることを、みんなでいろいろ話を聞いて相談に乗って。いろんなアイディアが出てきました。
わいも刺激されていろいろやりたくなってきたよ。
ちょっと具体的に考えてみっかな。