フードコーディネート、はじめました。

話は去年の暮れくらいにさかのぼる。

去年の夏に朗読劇『想像/MOJITO』に参加させてもらった、MUのハセガワアユムくんから「地下稽古」と称して知り合いの役者を集めたワークショップに誘われ参加したとき。
はじめましての人が何人かいるなかに、小崎愛美理ちゃんという、体温低そうなべっぴんさんが。終わってみんなでごはんを食べたときに、劇団を主宰してるんですよー、などという話を聞く。

それから2ヶ月ほど経って、Facebookのメッセージが。
今度の4月に自分の劇団でカフェ公演をやるのだけれど、フードを作ってくれる人を探していて、よければ山崎さんにお願いできませんか、と。
Twitterやブログに、作った料理の写真をアップしたりしてるのを見て声をかけてみたとのことだったけれど、その時点でまだ自分の作った料理を食べたこともなかったので「今度下北沢に来てくれたら、つまみ出しますよ」と。
それからちょっとして、脚本・演出の角畑さんと2人でBUDOKANに呑みに来てくれて、いろいろ話して引き受けることに。


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「フードコーディネート:山崎和如」という肩書きをいただきました。小劇場界隈でこの肩書きついてる役者、はじめてじゃね?

お芝居の上演前と終演後それぞれ1時間くらいの間、お酒を呑みながら食べられる料理を4、5品くらい。
会場は調理器具類や食器類もけっこうちゃんと揃っているレンタルカフェ。
お芝居がはじまったらキッチン内も舞台になるので、その間は調理はできず。
何回か観に来るお客さんも楽しめるように、日によってメニューを何かしら変えてほしい。

何作ろうかなぁ、とボンヤリ考えていたけれどなかなか形が見えなくて、そうこうしているうちにもう4月に。
どんな感じになるかわからないので、最初は作りなれたメニューでいこう、ということで決めました。

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[今夜のおつまみ]4/3
□マカロニポテトサラダ
□ハムと大根のさっぱりサラダ
□ひよこ豆とコーンのキーマカレー
□チキンとマッシュルームのトマト煮込み
□ソフィーのパン&ラスク

初日は直前までキッチンを使って通し稽古をするということだったので、ポテサラとキーマは家で仕込んで持って行く。
水菜と塩こぶのサラダにしようと思ったけれど、近くのスーパーで大根が安かったのと、小崎さんがハムを持ってきてくれたので急きょ変更。
ソフィーのパンも発注済み。
なんだかんだでいろいろなところで出張料理をしてるので、はじめてのキッチンでも動揺せずに対応できるようになったよ。

どうなることやらと若干ワタワタしたけれど、いよいよ開場。
開演前はサラダ2種とミックスナッツやラスクなどの乾きもの、終演後に煮込みとキーマをあたためて、ということにしました。

まもなく開演、というところで客席へ。
受付やドリンクのオーダーをとっていたキャストたちがバーのカウンターに座り、お芝居がはじまりました。
バーに集った人たちのものがたり。
稽古場でざっくりした通し稽古を見せてもらったときは、長机や椅子で代用していたのでどんな感じになるのか想像つかなかったのですが、なるほど、こうなるわけね。
カフェの空間をうまいこと利用してる。
それぞれの背景が語られて、それが表になり裏になり、重なってヒリヒリする。
ほほう。
素敵だな。


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終演後はまたキッチンに立って、あったかいメニューとパンを出す。
キャッシュオンなので、作ったそばから小皿でお渡しするのですが、ちょっとした会話ができるのがまた楽しい。
「ここのお店っていつもはどんな営業してるんですか?」と聞かれること多数。完全にお店の人だと思われてたみたい。まぁ、そうなるわナ。
お客さんにまじってキャストたちもいっしょにお酒を。
今回の出演者、なぜかバーや飲食店で働いた経験がある人が多くて、気がつけばお皿やグラスを片付けてくれたり、お客さんにお酒やつまみをさりげなくすすめてくれたりするので非常にありがたい。

口々に美味しい美味しいと言ってくれる顔をすぐ目の前で見られるのはなんとも幸せなこと。
酒のすすむつまみ、作るんだよ俺ぁ。

フードコーディネート、楽しいや。
明日は何作ろうかね。


もう満席になっている回もあるようですが、おヒマでしたらぜひ観にいらしてくださいな。
おつまみ食べてったらいいよ。

  
YAMAZAKI Kazuyuki (2014年4月 3日 23:34)