ガラパコスパコス 〜進化してんのかしてないのか〜


夜、はえぎわを観に自転車で三鷹へ。

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観劇まえの腹ごしらえに、駅前の「中華そば みたか」へ。
昔ながらのたたずまいの、コの字のカウンターの中華そば屋。
瓶ビールと焼豚、もしくはメンマを頼んで一杯呑んでからラーメンに行くお客さんがけっこう多い。
自分もいつもはその頼み方なのですけど、お芝居観てるときにトイレに行きたくなると厄介なのでここはガマン。

今日は「五目そば」を頼んでみた。
焼豚、刻みネギ、メンマ、もやし、ゆで卵。
ここまではわりとありがちな具ですが、そのほかにピーマン、ハム。そしてナルト。
見た目の楽しさに心おどる。
味はちょっと甘めのあっさり醤油味。
優しいお味。

そして丁寧な接客の、ウットリした瞳のモッチリ店主の人柄で、美味しさ2割増してると思うのですね。
ああ、おいし。


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前置きが長くなったけど、はえぎわ『ガラパコスパコス 〜進化してんのかしてないのか〜』@三鷹芸術文化会館 星のホール。

「全ての人間に共通つるのは、生まれることと死ぬこと。この二つだけ」
「老い」と「進化」について触れた作品です。初演時から二年半経ち、私も出演者も「老い」との距離感がまた変わってきた。個人的には、5kg太った。足の裏が痛い(おそらく塩分過多)。祖父がまた一人他界した。当たり前だけど変わり続ける。進んで化けて、進化してんのかしてないのか。この作品は、初演、広島版と、二度の公演を経てきたが、進化に耐えうる作品だと思う。今回目標が一つある。「進化」と「老い」を実感したい。今の自分たちから、改めて、ちょっと先のことについて考えてみる。一人でも多くの方に触れていただきたい。そう思える、数少ない作品の一つです。
(ノゾエ征爾)

2010年の初演、2012年の広島でのリメイク再演を経て、今回の再再演。
黒板の素材でできた壁面や床面に、チョークでいろいろ書き込んでいくことで世界を表現していく、というスタイルを確立した作品、だそうな。

老いとは?
進化とは?

ストレートに表現すると痛くてツライような生々しいことばやエピソードも、独特のコーティングをすることでスッとのみこめて、ジワジワ効いてくる。
カラフルな登場人物たちの動きや声、音楽、ダンス。
そして空間いっぱいに広がっていくチョークの絵や文字など。


作品としての強度、のようなものをビンビン感じる。
すばらしい作品でありました。
まぎれもない、傑作。
人間讃歌だよ。


終演後、ロビーで会った友だちなんかと、焼き鳥でもかじりながら感想を話したかったのですが、翌朝が早かったので泣く泣く帰宅。

こんどあらためて、酒房山にょで語ろうの会、やりますぞ。

 
YAMAZAKI Kazuyuki (2013年6月14日 23:05)