ワクワクの根


このあいだの木曜日から日曜日まで、とある自主制作映画の撮影に行ってまいりました。

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「山にょさんにピッタリの役がある」と紹介をされて、台本を読んでみたら「チャラくてすけべな小悪党」ちう、なんともワクワクする役どころで。
まだほんの数回しか会ったことのない友だちなんだけれど、まったくどういうイメージ持たれてるんだよ、と。
でも監督からは「イメージどおりです!」というお墨付きをいただきまして。
のびのびと演じさせていただきましたよ。
カワイイ子ちゃんとオフィスでイチャイチャする場面もあり。


まぁ、楽しかったこと楽しかったこと。
与えられた役が自分のなかでどんどんふくらんできて、アドリブの演技や台詞がスルスルと内側から出てくる感覚がすこぶる刺激的でした。

現場のスタッフ4名という非常にミニマムな撮影チームのなか、キャストもレフ板掲げたり、通りの人を止めたりと、なかなか濃密なチームワークでワクワクする現場。
スタッフがたくさんいる大きな現場になると、それぞれが分業制になるので互いに距離感があったりするのですが、こういうの、すげえ楽しい。

撮った映像を小さなモニターですぐチェックさせてもらったりもしたのですけれど、大学生のころにはじめてやった映像のときのお芝居とほとんど変わってねえな、と思いました。


19歳くらいから、たまたま入った大学の演劇サークルで役者をやるようになり、はじめて行った映像の現場は、映画美学校という専門学校が製作した『寝耳に水』という短編映画でした。
22歳くらいのころか。
友だちに誘われてオーディションを受けてみて、たまたま監督が自分の舞台を観てくださっていたということもあって出演が決まりまして。

最初の顔合わせで「軽くリハーサルをしたい」と言われて、やった場面がいきなりベッドシーンだったという。
濃厚なカラミというわけではないのですけど、情事のあとに布団のなかでまどろむふたり、という感じだったのですが。
もう右も左もわからぬはじめての映像の現場で、今よりも人見知りもはげしかったころに。もう何重にも重なった緊張感のなか、いろんな汗が出ましたよ。
「あのときの緊張感にくらべたらまだ今回のほうがマシだ」と、その後いろんな現場で思えるようになったので、なかなか貴重な原体験ではあったと思います。

監督のマンションに泊まり込んでの撮影は、専門学校の生徒さんたちがみんなで一丸となって作っていて、舞台の作り方とはまた違った熱気と興奮にムラムラした感覚は強烈だったのであります。

あれから15年くらいか。

今でこそイチャイチャする場面もすっかり楽しんでできるようになりましたが、芝居に関してはあまり成長してないなというか、根っこにある部分は変わらないなということをしみじみ実感したこの4日間でありましたよ。

完成が楽しみだなー。




 
YAMAZAKI Kazuyuki (2013年6月23日 23:58)