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この二日間、とある舞台のキャスティングを兼ねたワークショップオーディションに行ってまいりまして。


まずは初日。
集まったのは20人弱くらい。どんな人がいるんだろ、とドギマギしながら行ったら、舞台で観ていてステキだなと思っていた人も何人か。
ほぼ全員がはじめましての人ばかり。
軽く一人ずつ自己紹介をして、どういうバックボーンでこれまでやってきたのかを話す。
ほー。

そして早速ワークショップのはじまり。
同性同士のペアを作って、過去の上演台本の一部を抜粋したものを読んでみる。
ある程度の時間を渡されて、互いにコミュニケーションをとりながらくり返しやってみて、みんなの前で発表。
そしてそれに対して演出家からいろいろダメ出しをされる、という。

なかなかロジカルな演出論を持った方で、自分がこれまでやってきた芝居とはずいぶん違うタイプ。
薄氷を踏むような繊細なものを求められるので、なかなかうまくできない自分がもどかしい。

後半戦は、男女2人ずつの4人組でのシーンづくり。生々しい、素の自分をさらけ出さないとシーンとして成り立たないというような会話劇。
これはなんだか自分でもやってて楽しく、水を得た魚のようにイキイキしてしまった。合わせてくれた他のみなさんの力も大きいのですが。

そんな感じで初日は終了。

家の近くで晩めし食って、ちょいと呑むかと思ってなじみのお店に立ちよったはいいけれど、相当頭をフル回転させていたので、すっかり頭がボーッとしてしまって1杯呑んだだけで帰る。


2日目。
前半戦。
一次審査のオーディションでやった、男性2人×女性1人の場面を。
台本を渡されて40分くらいで「できれば覚えてくださいね」ということで。オーディションで一度やっているというのもあるけれど、案外覚えられるものだな。

後半戦は、初日の雰囲気や人となりを見たうえで、この組み合わせにはこの台本が合っているだろう、ということで、それぞれの組に違ったお題が渡される。
自分のやったのは、男性×女性のペアで。
男女比の関係で、2人の女性を相手に2回演じる。
稽古の段階では非常に楽しかったのだけど、実際みんなの前で発表したときには緊張もあってなかなかうまくいかなかったな。
一次審査のときに言われたダメ出しと同じことを言われてしまった。


そして終わったあとに、親睦会ということでみんなで呑みに。
ワークショップのあいだは休憩時間も課題に向き合うことでいっぱいいっぱいで、ほとんどムダ話をするヒマもなく。
とても2日間とは思えない、はじめましての自己紹介したのってホント昨日だっけ? というような濃密な時間をともにすごしたあとに交わす酒はなんともたまらない味でした。
朝まで呑んで電車で帰って、うっかりウトウト乗りすごして行ったり来たりしたけどね。


やあ。
受ける演出だったり、他の人のアプローチを観ることだったり、すべてにおいて刺激的で。
かなり厳しい演出家さんというウワサを聞いていたので、応募するまでにけっこうためらったりもしたのだけど、思い切って飛び込んでホントよかった。
アドレナリンをフル稼働して臨んで、自分のもっているクセだったり、苦手なところと得意なところをいろいろ感じられたことはものすごく勉強になったす。
オーディションという意味ではシビアな結果は当然待っているのですけど、それは別として、この2日間に参加できたことは今後の俳優活動において非常に大きな糧となったと思うのですワ。


一昨年くらいに、ボンヤリと行き詰まり感を抱えて芝居辞めようかと思ったりもしたのですけど。
辞めなくてよかったよ。
全然知らなかった楽しい領域がこんなにあるんだよ。



と。
酔っぱらった夜中のテンションで書いた日記を、朝になって読み返したらこっ恥ずかしくなったので、関係ない写真で中和してみた。長いし。
井の頭動物園のパンダ募金箱。かわいいね。

 
YAMAZAKI Kazuyuki (2013年3月27日 23:10)