おかわりペニノ


先日観た庭劇団ペニノ『大きなトランクの中の箱』がすこぶるおもしろかったので、千穐楽にもう一度観に行ってまいりました。
もう一度観たいな、と思う公演はときどきあるけれど、実際足を運んだのはけっこうひさしぶりかも。

もう公演が終わったのでネタバレしてしまいますが、いずれやるであろう再演を楽しみにしたいという方は読みとばしてくださいませ。


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とにかく舞台装置の仕掛けがすごかったのですね。

第一場の古い和室の部屋のシーンが終わって暗転になったあと、上と下とふたつに仕切られた空間にガラリと転換していて度肝を抜かれたのです。
その後ももうふたつの場面に転換するわけですが、回転する舞台で4つのシーンを見せるという、なかなか大掛かりな装置。
その4つの場面がそれぞれ質感や温度がちがっているけれど、どれも好みの感じで、悪夢を見ているような。

終演後「舞台はご自由に撮影していただいてかまいません」とのことだったので、前回観たとき撮ったままアップできなかったものを。
ゴージャスでグロテスクなんだけれど可愛らしい、この3つめの部屋。
そしてあらゆるところに男性器がモチーフになっている、地中海を思わせる有機的なフロアと、無機質で近未来なタイル貼りのフロアの上下に分かれた4つめの部屋。

どれもよかったなぁ。
4つの部屋をいろいろ行ったりきたりしてみたい。

伊久磨せんぱいが本当に全身全霊を傾けて熱演/怪演をしていて、胸が熱くなる。かっこよかった。ほんとに稀有な役者さんなのだなぁ、と思う。
ほかの皆さんもまた素晴らしく、ピアノの連弾やリコーダーの四重奏で奏でるパッヘルベルのカノンはウットリしつつも爆笑した。

はぁ。
二度観られてよかった。
また再演も観たいよ。

 
YAMAZAKI Kazuyuki (2013年4月29日 16:30)