うわつら

木曜日。
殿様ランチ『うわつら』を観に、新宿サンモールスタジオへ。

ちょっと早めに新宿に着いたのでしばらくブラブラしていたのですけど、交差点のところで信号待ちしていたら、すぐそばにいたカップルの女の子が「永ちゃんドM!」と言うので、こんな人ごみのなかでナニ言ってんだい、と思っていたのですが、その視線の先にはH&Mがあったのでした。
永ちゃんドM......。
えいちゃん どえむ......。
えいち あんど えむ......。
......H&M!!!


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殿様ランチ2014年1発目は最新版「うわつら」をお送りします。
この作品の初演は2011年3月、東日本大震災直後でした。
震災当日、その日の夕方から予定されていた稽古は中止になり、
公演の中止も検討されました。
しかし、公演に関わる環境の無事と安全を確認後に準備を再開し、
当初の予定どおり2週間後の3月25日より開幕しました。
当時、私も含めて決して心穏やかではなかった出演者たちでしたが、ただ粛々と公演を行った事を覚えています。
あれからまもなく3年。あの時と何が変わって何が変わっていないのかー。
あの時ご覧になった方も、そうでない方も。 再びの「うわつら」でございます。
劇場でお待ちしております。ご期待ください。
殿様ランチ 板垣雄亮


はじめて観る殿様ランチ。
扱っているテーマ自体はなかなかウェット&ヘビーなのだけど、それをそこまで深刻に見せることなく、ユーモアを交えつつカラリと描いている感じがとても好き。
丁寧に物語をつむいでいる感じ。
出てくる人たちがみんなとても人間くさくてよかったなぁ。
それぞれのキャラクターの粒だち加減に唸る。

友だちが何人か観に来ていたので、終演後みなさんと一緒に居酒屋へ。
こういう感じで出演者の人たちとみんなで呑むの、なかなかひさしぶり。
わんさか集まってたのだけど、気づけば『ともだちのそうしき』に出演した人たちが1/3くらい占めていた。
広がってるね、ともそうの輪。

渡辺詩子嬢が今回もはりきっているのですが、彼女のテンションが上がれば上がるほど雨や嵐を呼んでしまうという特異体質について。
結婚式にどえらい台風が直撃した詩子嬢。
旅行に行ったらピンポイントで大雨になるという詩子嬢。
先週末の大雪もすごかったのに、明日からも降るらしいじゃないか、と。
本番期間中に2回も、記録的な大雪がぶつかるってどういうことよ?
恐ろしい子......!

 

モクチョーイ 賢者の宴

去年の暮れくらいに、仲良しの噺家さんの林家きく麿師匠が、吉祥寺にあるモクチョーイというベトナム料理屋さんで忘年会をやったときのこと。

ご主人が1月末から1ヶ月くらい、ベトナムに里帰りするため営業がしばらくお休みになるとのことで、その間にお店を貸してくれるので「ここで何かお料理のイベントやろうよ」と話をもちかけてくれまして。

どんな感じの宴にしようかなと相談して、一昨年の夏にやったイベントで、バッサバッサと100人分の料理をふるまった仲間、詩森ろばさんと丸山ねえねに声をかけ、ひさしぶりに揃って腕をふるうことになりました。

きく麿師匠、ろばさん、ねえね、山にょ。
名づけて「モクチョーイ 賢者の宴」。


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師匠は昼からお店をあけて、牛すじ丼をランチでふるまう、とのこと。
宴は19時くらいからのスタートで、お店のキャパ的にも20人限定のイベントということに。

ちょっと早めに会場に入り、まずは師匠の牛すじ丼をいただいてから買い出しと仕込み。

5kg分もの牛すじを前々日から仕込んだとか。
前にも落語会のあとにいただいたことがあったけど「これ白めしにのっけて食べたいっすね」という夢がかないました。
うめえ。超うめえ。


そして19時ちょい前くらいからぽつりぽつりと集まりはじめて、いよいよ宴ははじまりましたよ。


【本日のおしながき】
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□賢者のつきだしプレート(サワークリームディップ:ねえね/パプリカのマリネ:ろば/アボカドなめ茸梅肉和え:山にょ)
□いろいろ野菜と塩こぶとツナのサラダ:山にょ
□トルコ風マントゥ:ろば
□鶏ハム5種(プレーン、塩麹野菜巻き、ブラックペッパー、バジル、鶏もも):ねえね
□明太子と九条ねぎのポテトサラダ:山にょ
□根三つ葉と豚肉の自家製食べるラー油炒め:ろば
□牛すじ煮込み:きく麿
□ベトナム風角煮:ろば
□フジッリのボロネーゼ:ねえね
□タイ風雑煮:山にょ
□ティラミス:ねえね
□ソフィーのショコラシュトーレン:山にょ

つきだし、当初の予定では別のものを出そうと思っていたのですが、諸事情により当日になって急きょアボカドなめ茸梅肉和えに変更。
でも結果的に、3人のバランスが彩り的にもちょうどいい感じに。
「誰がどれ作ったでしょうか」クイズにしてみたり。


白菜・春菊・大葉・かいわれ大根と、塩こぶとツナのさっぱりサラダは山にょ担当。大量に作って、座持ちがよい。


トルコ風マントゥは、ろばさんの真骨頂といったひと品。
モッチモチの皮で包んだ小ぶりのゆで餃子みたいなマントゥを、ヨーグルトソースでいただくという。パラリとかかったミントがまたいい具合。


ねえね作の5種の鶏ハムと、山にょの明太子ポテサラは一緒に盛って。
切った鶏ハムのはじっこ部分は台所でスタッフが美味しくいただきました。


根三つ葉と豚肉の炒め物、ろばさんが中華なべをガンガン振ってる姿に萌えました。火の通り加減と自家製ラー油がなんとも絶妙。


ベトナム風角煮も、見た目こそ普通の角煮っぽかったけれど、なんともエスニックな香り。なるほどベトナム風。
すごいなー。
こんなのおうちで作れちゃうんだ、と感心することしきり。


「家に大量のフジッリ(ショートパスタ)があるんだけどさ」というところから作ることになったねえねのボロネーゼ。
これまた超うまい!!
余ったソースをクラッカーにのせてもまたタマラン。


タイ風雑煮は最近のスマッシュヒット。リクエストにおこたえして。たらふく食べたあとでも汁が沁みる。
盛りつけるとき「パクチー苦手な人は言ってくださいね」と言ったけど、ダメな人は1人しかいませんでした。
「むしろ大盛りで!」という人もチラホラ。


デザートはねえねの担当ということになり、ティラミス。甘さひかえめで非常においしい。
そしてちょうどバレンタインに合わせて、うちの実家のソフィーがショコラシュトレンを作ったというので、みんなにちょっとずつ味見してもらいました。評判も上々で嬉しいかぎり。


以上!

写真もちょこちょこ撮ってはいたのですが、いくつか撮りこぼしがあったのと、うちっちさんがFacebookにアップしていた写真が大変美味しそうだったので拝借いたしました。
ありがとうございます。


3人の個性がそれぞれ出たというか、ろばさんはエスニック系、ねえねはイタリアン系、山にょは創作和食系という感じに。

「最初のつきだしはそれぞれが作ってちょっとずつ盛ろう」
「このへんでパンチのある炒め物欲しいよね」
「お腹にたまるもの、何がいいかな?」
「最後に〆のスープ的なの出したいす」
とか。
作戦会議してるときのグルーヴ感にワックワクしたよね。

「とにかく『なんか足りなかった』ということだけは避けたいよね」ということで心配なところもあったけれど、みんなしっかり食べてもらえたようでよかったす。ホントに食べっぷりがよくて、非常に気持ちよかった。
あれだね、男子よりも女子のほうがよく食べがちね。

ちょくちょく会ってる人、ひさしぶりに会う人、はじめましての人。
みんなのニコニコしてるさまを見て、キッチンでつまみ食いしながら呑む酒がなんともたまらなかったですワ。


みなさんどうもありがとうございました。
次の賢者の宴をまたお楽しみに!!

 

しのび足のカリン

月曜日。
夜、ロリータ男爵『しのび足のカリン』@下北沢OFF・OFFシアターを観に行ってまいりました。

前売りで1枚3,300円のチケットが、4人1組で行くと10,000円になるというお得な団体割というのがあり、Twitterでよびかけてみたら仲間が集まったので、団体で。
自分以外はみんな互いに初対面で、なんだか微妙な距離感のまま開演前にモジモジしてるのがなんだかちょっと面白い。


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主演女優はオーディションで選びました。
演目はその人のイメージから作っていくことにして。
そして、見事その座を射止めたのが橘花梨さん。
演目も泥棒のお話にすることに決めました。
誤解しないでいただきたいのは、
演目はあくまでもイメージで、
本人に手癖が悪いという事実は一切ございません。
たまたま受けたオーディションで、
たまたま「こそ泥」役をクジで引き、
エチュードで演じただけです。
そんなたまたまに彼女は振り回されるのですが、
ぼくらだって彼女のたまたまに振り回されてみたいのです。


ひさしぶりのロリータ男爵。思うさまブンブン振り回された。
『ガラスの仮面』みたいな世界観のなかに、スタジオジブリみたいなキャラクターたちが唄い踊る。
みんなマンガだ、マンガ。

ばかばかしくてコミカルなんだけど、ところどころに演劇に対する愛情があふれていて胸が熱くなったよ。
最後思わずホロッとしてしまいそうに。

主演女優のカリンちゃんがキラッキラして眩しいったらない。
そして同い年・ご近所カラオケ仲間の横塚くんがとにかくはじけまくっていた。
ハンサムボーイと謎の怪人の2役をいったりきたり。楽しそうだったな!


♪ぬき足 さし足♪ 
♪し の び 足〜♪

 

お雑煮ジャーニー

昨年8月12月に「新宿カレーナイト」と称して、カレーを持ち寄るイベントに参加した、Food on Journey。
もともと食べ物を通じていろいろな文化をひもとくという企画で、「次はお雑煮だ!」という話になりまして。

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ちょっと遅れての参加となってしまいましたが、日曜日に行ってまいりましたよ。

第1回目のときにいりこ出汁と生姜のチキンカレーを作っていた村井さんが、プロジェクターとiPadを使っていろいろなレクチャーを。

日本全国、お雑煮からみる文化圏についての考察。
丸餅?角餅?
焼く?焼かない?
具はナニが入るの?
等々。

昔からずっと気になっていたというか、あまりなじみのない地方の出身の人と話すとき「お雑煮ってどんな感じでした?」とつい聞いてしまうのですね。
土地柄がいろいろ出るから。


前回のカレーのときに「次回はお雑煮の会やるので、お正月に実家に行ったときにお雑煮の写真を撮ってきて送ってください」と、全国各地のサンプルを募っていたので、今年は帰れなかったのだけど母から写真を撮って送ってもらいました。

鶏肉、大根、にんじん、蒲鉾の澄まし汁に、イクラ、芹をトッピング。
祖父が山菜好きだったので、ぜんまいの水煮が入っていたときもありました。
角餅を焼く派です。
イクラを乗せるのは、うちの地域独特のものなのか、山崎家ルールなのかはちょっと不明。お正月限定のおめでた感のトッピングかと。


そして後半は、お楽しみの試食タイム。
今回は作り手ではなかったので、小さなバーカウンターでお酒を作ったりしながらちょこちょこ食べてました。
写真は左が愛知のお雑煮、右が東京のお雑煮。
写真は撮りそびれたけど、焼いた鰤の身をほぐしたのをトッピングする富山のもありました。
昨日の大雪の影響で宅急便が届かず、あんこ入りの丸餅が入った香川のお雑煮は残念ながら食べられず。噂には聞くけど、一度食べてみたいのですよね。

お雑煮の汁は早々になくなったけれどお餅は余っていたので、ひとくちサイズの磯辺焼きをちょいちょい作ってお出ししました。
餅、うまいね。
がぜん正月気分になるね。


次回の開催は春くらいに。
お次はどんな食べ物をとりあげるのでしょう。たのしみ、たのしみ!