キネマの天地

このゴールデンウィーク、とある映画の撮影に参加しておりまして。

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ちょうど29日の水曜日からはじまり、5日火曜日の撮影休みをはさんで、6日をもって自分はクランクアップとなりました。
1週間以上にわたる撮影というのもけっこうひさしぶりで、最後は監督から直接花束をもらいまして、大変うれしかったであります。


役どころとしては、メインの方たちと同じチームの一員ということで、台詞はほとんどないけれど、同じ場面にわりと一緒にいる、という感じの。
まだ情報解禁になっていないので、非常にフンワリした感じのことしか言えないのが歯がゆいのですけど。


はじめて作品をご一緒する監督さんに、錚々たるキャストの顔ぶれに胸を躍らせ。
まったくどんなことをするのかわからない職業を演じるに当たり、どんな役づくりをしたらよいもんかと戸惑いながらも、連日早起きをして撮影現場に向かっておりました。

ただボンヤリと突っ立ってる添え物にならぬよう。
かといって悪目立ちして全体の画を台無しにすることのないよう。
ギリギリのラインをさぐりつついかに遊べるか、というところのせめぎ合いの日々でした。
ときどき助監督さんに「ちょっとやりすぎですね」と言われたりもしたけど、テストでいろいろ試してみてOK/NGの軌道修正をして本番に臨むという。
なんとかいい芝居して爪あと残してやろうと、こちとら必死なわけですよ。


以前、尊敬する個性派俳優の大先輩と映像の現場でご一緒して、お酒の席でお話をしたとき。
「お前らさぁ、今回エキストラみたいな感じかもしれないけど、なんでそんなにおとなしく立ってるだけなの?」
「俺がまだ若かったときは、とにかく監督とかカメラマンに怒られるまで、自分で勝手に動いてたよ」
「邪魔しないように、とか気にしなくていいんだよ」
と、お説教というわけではないけれど、なかなか熱いアドバイスをいただいたことがありまして。

その当時は「そうは言っても先輩だからできるだろうけど、自分はなかなかできないよ......」ということを思って、そのことばをすぐに飲み込んだりできなかったのですが。
けれど舞台や映像の現場や、ワークショップなどのいろんな経験を経て、いまようやくあのことばが解釈できたような気がします。

台本に書かれていない、役のバックボーンを自分で描いて、衣裳の着くずし方や椅子の座り方など考えて、イメージに合いそうなメガネや腕時計などの小道具を引っぱりだしてきて、カメラのなかの世界に自分をなじませるというアプローチを、昔よりもどんどん楽しめるようになった感じがありました。今回特に。


はー。
楽しかったな。
まだまだ撮影自体ははじまったばかりですが、よい作品となりますよう。
来年の公開を首を長くして待っております。


あと。
撮影の現場では、2種類のおにぎり+たくあん+唐揚げやゆで卵や卵焼きなどのおかずの詰まったおにぎり弁当が朝食として用意されてることがわりとよくあるのですけれど、アレが本当に大好きで。
今回の現場では、まぜこみわかめとスパムのおにぎり弁当が出たので、その日はテンションが爆上がりでした。

あれ、おいしかったなぁ。
おいしかったなぁ、おにぎり弁当。

またおにぎり弁当が食べたいので、どんどんいろんな映像の現場に呼ばれるようがんばります。

 

YAMAZAKI Kazuyuki (2015年5月 6日 15:56)