[酒場めぐり]カレーライス本石亭


夜、水族館好き・酒呑み友だちのぴーちゃんに「ナイトアクアリウム行かない?」と誘われ、行ってみることに。

三越前で待ち合わせして、軽く腹ごしらえしてから行こう、と。
お互い食べ物に対する執着心が相当強く、どうせ食べるなら美味しくないと許せない性質だけど、日本橋〜三越前界隈はまったくわからず。まぁ、酒呑みの嗅覚に頼りましょうか、とフラフラ歩く。
でも良さげなお店がたくさんあるものの、これといった決め手に欠くなか、ふと見た小さなお店のカウンターの中に立つマスターが、オールバックにビシッと決めたバーテン風情だったところに酒呑みのアンテナがビンビン反応し「ここ入ってみるか!」ということに。

結論から言いますと。

大当たりでございました。

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もともとバーとして営業しているんだけど、〆にカレーも出しますよ、というスタンスでやっているお店。
喉が渇いていたので、まずはビール。
酒呑み心をグッとつかむおつまみメニューの中から、ブルスケッタとフィッシュ&チップスを頼む。

お話好きで気さくなマスターの流れるようなオペレーションがまぁ美しいこと。手際がよくてムダがない。
そしてブルスケッタもフィッシュ&チップスも、わかってらっしゃるお味。
アツアツ揚げたての白身魚にモルトビネガーかけて、ギネスで流し込む。
スコッチの種類も豊富で、ウイスキー好きなぴーちゃんも喜んでいる。

やべえ、超たのしい。

この調子で行くともうウハウハになっちゃって、アクアリウムまでたどり着けなくなりそうだったので、早めにカレーを発注することに。
欧風カレー、インドカレー、キーマカレー、ドライカレーの4種類のなかから、自分はインドカレー。ぴーちゃんはキーマカレーのミニサイズを。

......おそるべしカレーが出てきました。

様々なスパイスと、野菜の旨味がしっかり溶けてる濃厚で複雑な旨味のサラサラしたルウに、ゴロッとしたにんじん、ジャガイモ、ジューシーなチキンが乗ったインドカレー。
キーマはキーマで、粗くミンチにした挽肉がゴロゴロしてて、手加減しない辛味がブワッと広がる、キレ味鋭い南インド風。

すげえよ!
またスコッチのソーダ割りが進んじゃうんだよ!


聞くと、年間300食くらいカレーを食べ歩いて研究をしているのだとか。気に入ったお店はちょっとタッパーに入れて持ち帰り、何が入っているのか分析するほどの研究熱心ぶり。
それ、完全に「包丁人味平」じゃないすか!

「お気に入りのお店はどこですか?」と訊くと、まぁいろいろ出てくる出てくる。
ダバ インディアのミールスはやっぱり美味いすよね」
「吉祥寺のリトル・スパイスはまだ未訪なので行ってみたい」
「入谷のレストラン香味屋も美味しいのよ」
だの、それぞれの愛するいろんなカレー談義に華が咲く。

やぁ。
しかしイイ店見つけてしもうた。

ぜひまた来て、ほかのもう2種も食べてみないと。
常連さんになると、「こんなカレー試しに作ってみたんだけど......」てなやつも食べさせてくれるのだとか。

ガッシリつかまれたうしろ髪を断腸の思いでひきちぎり、ナイトアクアリウムへと向かったのであります。


続きは次回。


 


武!武!武!


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水曜日。

『アウトレイジ ビヨンド』の公開に合わせ、早稲田松竹にて北野武監督作品の特集上映をやっていたので観に行く。
『その男、凶暴につき』(1989年)『3-4×10月』(1990年)『あの夏、いちばん静かな海。』(1991年)と、初期の作品3本立て。
映画館のTwitter情報によると、けっこう混雑するみたいなので朝10:30の回から観に行く。


まずは『3-4×10月』。これは初見。
いましろたかし先生の世界観を彷彿とさせる、淡々としたゆるやかな時間のなかに流れるユーモアと狂気がなんともたまらぬ。
トカちゃんの○を○○るシーンで、でかい○○でゴンゴンとやる場面など、秀逸。
陰惨な場面のはずなのに、あまりのバカバカしさに脳がゆれた。
インテリ風情のヤクザの幹部役、豊川悦司さんがまァ艶っぽくてかっこいいこと。あの頃いくつくらいだろう。


ドトールでミラノサンドとアイスコーヒー買って、続いて『あの夏、いちばん静かな海。』。
これは以前CSでやっていたときに観たけど、大きな画面で観るのははじめて。
聾唖のふたりの、切なくあたたかい物語。
悪いひとがひとりも出てこない映画。
Wikipediaにはこんなことが書いてあった。

映画評論家の淀川長治は「ビートたけしと言う人は、お年寄りのことを馬鹿にしたりするので嫌いだったが、この映画を観て考えが変わった、一度会いたい」という旨の発言をしている。
その後、映画雑誌でのインタビューにおいて、「あのね、日本の映画の歴史の中でね、一番言いたいくらいあの映画好きなのね。なんでか言うたらね、あれってとってもサイレントなのね。サイレントだけど見とったらラブシーンが一番いいのね」との賞賛を残した。

ふむふむ。


そして『その男、凶暴につき』。
これも何度か観ているけれど、映画館ではじめて観る。
はぁー。
役者・北野武の凄みをあらためて感じる。
この映画以前と以後で、映像で描かれる暴力の歴史が変わったんじゃなかろうか。国内外含めて。
すごいよ。こわいよ。
白龍さん、こわいよ!
そして白痴の妹を演じる川上麻衣子さんのエロティシズムよ。ふぁー。


しかし、さすがにこの3本立てはなかなかすごくて、観終わってしばらく頭がグヮングヮンしてしまった。
すごいな、北野監督。
『その男〜』と『あの夏〜』の振れ幅たるや。


帰り道、駅のトイレの個室で男2人がなにやらもめてる会話が聞こえるので「事件か! 白い粉か!」とハラハラしてたら、清掃のおじさんたちが話してるだけでした。

はー。


 

センチメンタル都立家政


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先日、友だちの家に遊びに行ったついでに、西武新宿線の都立家政駅のあたりをぶらぶら散歩。


東京に出てきてはじめて住んだのが、野方と都立家政のあいだのあたりの小さなアパートだった。
大学の合格発表を見にきて、そのついでに決めたアパート。
まったく土地勘も無し、一人暮らしの物件を探したこともないので、フラッと入った不動産屋で最初に紹介された物件に決めた。まだ入居者がいるとのことで内見もしないまま。
今思うとよくそんな決め方したもんだよ、と思うが、日当りの悪さを除けばそんなに悪い物件ではなかった。

結局その後引越したりもしつつ、都立家政〜野方界隈に10年くらい住んだ。
あの辺、居心地がいいんだ。商店街が充実したりしてて。

野方はお気に入りの焼きとん屋やラーメン屋、とんかつ屋などがあるので、引っ越してからもちょくちょく立ち寄ったりしたのだけれど、都立家政まで行くのはとてもひさしぶり。
美味しいラーメン屋が何軒かできて、地味にラーメンの聖地になっているというウワサは聞いていたけど。
なんだかいろいろ変わってたな。
駅前に「カセイちゃん」というゆるキャラがいた。ちばてつや先生デザインだとか?


上京してまもない、まだ自炊に慣れていないころだよ。
「味王國」という商店街の小さな中華定食屋によく通っていたのだけれど、ひさしぶりに前を通ったらなくなってしまっていた。
あそこのネギとチャーシューと卵だけのシンプルなチャーハン、ちょうどいい感じで美味かったんだよ。
干しえびとザーサイとネギとショウガのみじん切りを載せて、ラー油を回しかけた中華風冷奴と瓶ビール頼んで、スポーツ新聞読みながら晩酌して。

巨人が勝つか負けるかによってオペレーションがずいぶんブレる、藤子不二雄A先生が描きそうな顔したあの大将はどうしているんだろう。


いつも使ってた丸正スーパーもなくなってたな。
ああ、せつねえ。


 

エッチ警官


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夜、酒房山にょ。

[本日のおしながき]
□ジャーマンポテト
□カシューナッツ(おみやげ)
□アボカド海鮮納豆
□野沢菜漬け(おみやげ)
□ゴーヤとツナの梅肉和え
□椎茸卵炒め
□ねぎじゃこ奴
□豚肉ザーサイきゅうり炒め
□梨

アボカド海鮮納豆、いろんなお刺身の切り落としが安かったので、かるくヅケにしたものを納豆・アボカド・卵黄・海苔・わさび・醤油と一緒に混ぜて。
納豆はおかめ納豆が出してる「副将軍納豆」てのが好きっす。大粒で、豆の味がしっかりでうまいんす。

椎茸卵炒めは、先日行った新宿「あいうえお」で出てきたメニューを真似てみた。
味つけは溶き卵に入れた白だしのみ。椎茸の旨味が出てる。グルタミン酸だっけ?


今宵の宴は、ちょくちょく酒房に来てくれる友だちから、ひさしぶりに会う友だち、はじめましての方も含めて6人の宴。

2003年のKERA MAP『青十字』の舞台で共演して以来ちょいちょい仲良くさせてもらっている、依田ねえさんが来てくれて、二人の出会ったころの話から「そういえば『青十字』のDVDあるな」ということで、共演した場面をちょっと流して観てみることに。

やー、なつかしいな!!

ゲスでイヤーな、エッチ警官の役でした。
今観ると、アソコをもっとイヤらしい感じにふくらませられたのになー、と思ってしまいますね。
(物理的にではない)

しかしあれからもう9年も経ってるのか。
あの舞台、ホント楽しかった。
いろんな酒呑みが一緒だったもんで、連日連夜酒ばっかり呑んでたな。


て、今もか。


 

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