はぐれさらばが"じゃあね"といった


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三鷹市芸術文化センター・星のホールに行って、ピチチ5結成10周年記念公演『はぐれさらばが"じゃあね"といった』を観てまいりましたよ。
直前まで予定が立たなかったので、急きょ当日券で。


「まぁ俺が教科書に載るまでにまだ十数年はかかるからな」

静岡県三島市を舞台に、己の未来を知っている文豪と先の見えない凡人達がすれ違っては絡み合う。
誰かが郷愁でもって振り返る「あの頃は大変で」という生活の枠の中で、まだ生きている人間がいる。

過去にするなともがく凡人達を、天才が振り落としていく残酷物語。


「太宰が好きな人はもちろん、嫌いな人でも楽しめる作品にすることをお約束します。また"読書"ではなく、"観劇"でしか体験できないものをお見せすることもお約束します。さらには小金井市や国分寺市ではなく、三鷹市で公演することもお約束しますので、安心して三鷹市芸術文化センター・星のホールまでお越しください。」
福原充則


福原さんの作品はいくつか拝見しているけれど、ピチチ5としての公演を観るのははじめて。
以前舞台でご一緒した菅原永二さん・野間口徹さん・植田裕一さん・広澤草ちゃんをはじめ、もうこれは面白くないはずがないだろう、という豪華な顔ぶれに期待値は高まりますわナ。

「太宰治作品をモチーフにした演劇」と銘打った公演。
いろいろな文豪たちがあらわれます。

つくづく、人だねえ。
軽やかで深い、人間くささのあふれるドラマに胸をゆさぶられる。
ああ、人だねえ。
菅原さん、艶っぽかった。

そして劇場に入ってみたら、大胆な舞台の組み方をしていて驚く。
『青十字』のときにお世話になった、劇場の森元さんに「こんなにいろいろな使い方のできる劇場なんですね」と話すと「『青十字』のころはそれほどでもなかったけど、最近は普通の舞台の組み方をするところのほうが少なくなったくらいです」とのこと。

あそこのアレとか、すごかったな。
おもしろかったよ。
しばらくボンヤリ思いだしそうだ。

そしてこの夏、浴衣を着ようと思いました。野間口さんみたいな着くずし方したいのです。
あれ、どう着たらいいんだろ。


 

BUDOKAN 2デイズ〜ポテトサラダ〜


BUDOKAN2デイズ。
今日はレギュラー、火曜日。

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[今夜のおつまみ]
ハムとマカロニのポテトサラダ。
西荻窪にある、手づくりソーセージハウス「もぐもぐ」の切り落としハムをふんだんに使った、ハムときゅうりと玉ねぎとマカロニの、直球ど真ん中のポテトサラダ。
ツナやコンビーフ、ソーセージを使うことが多いのだけれど、ハムだとよりポテトサラダ感が強まりますね。
粒マスタードと黒コショウを強めに効かせたオトナ味。
ちょいとウスターソースなどかけて食べるのもまた良し。
ポテトサラダが美味しい居酒屋が好きでございます。わたくし。

お店を閉めたあと姉妹店の東京DOMEによって行って、ヨシコさんにつまみをひと皿分サービスするのが恒例になりつつあるのですが、パクチーが大好きなので「来週はパクチー使ったの作って」とのリクエストが入りました。

何作ろうかなー。

 

BUDOKAN 2デイズ〜青菜ときのこ〜


夜、下北沢BUODKAN。
月曜日だけどピンチヒッターをたのまれまして。
山にょin BUDOKAN、2デイズよ。

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[今夜のおつまみ]
青菜ときのこのオイスターソース炒め。
1 みじん切りのにんにく・千切りの生姜・唐辛子・ごま油を中華鍋で弱火で熱し、香りがでたところでお好みのきのこ類と、細切りの油揚げを中火で炒めます。今回のきのこはしめじ・エリンギ・えのき茸。
2 紹興酒・オイスターソース・醤油・ナンプラーで味つけ。
3 きのこがしんなりしてきたら、ざくざく切った青梗菜と空芯菜を入れ、強火で一気に炒めます。
4 塩コショウで味をととのえ、白ごまをふってできあがり。

できたて熱々ももちろん美味いのですけど、あら熱をとって冷蔵庫で冷やして、味がなじんだのもまたイイのですワ。
ごはんにのっけてもよし、冷やし中華の具にしてもよし。


ちょうど昼に観てきた『さよなら渓谷』主演の大西信満さんと親交が深い役者さんが遊びに来てくれて、カウンターに座っていろいろ面白い話を聞かせてくださいました。
若松孝二監督の現場の話とか、映像のお芝居のあれやこれや。

2デイズ初日、なかなか刺激的な夜でございましたよ。

 

さよなら渓谷


2013年、下半期はじまり。
毎月1日の映画サービスデー。

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周りでとても評判のよいインド映画『きっと、うまくいく』を観ようかしらと思ったけれど、時間がギリギリ間に合わなそうになってしまったので、ちょうどいい時間にやっていた『さよなら渓谷』を観に行くことに。

ごく普通に見える夫婦。
だがふたりは残酷な事件の被害者と加害者だった--。

緑が生い茂る渓谷で幼児の殺害事件が発生し、容疑者として母親が逮捕される。隣の家に住んでいる尾崎俊介(大西信満)がその母親と不倫していたのではないかという疑惑が、俊介の妻かなこ(真木よう子)の証言によって浮かぶ。事件を取材する週刊誌の記者、渡辺(大森南朋)がさらに調査を進めていくうちに、尾崎夫妻をめぐる15年前の衝撃的な秘密にたどり着き......。

ちょうどモスクワ国際映画祭で審査員特別賞を受賞したニュースの直後ということもあり、客席はギュウギュウ。
じっとりと汗ばむ肌ざわりがなんとも生々しい作品。
真木よう子さんの強くてさみしいまなざしと、華奢だけど豊満な肉体が饒舌にものがたる。
ヒリヒリしたな。
頭がグワングワンする。

前にふとしたご縁でお酒をご一緒した、平本正宏さんの音楽もすばらしかったな。染み入った。

ああ、2013年下半期の映画ひとつめに、いいもの観たよ。


 

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