[酒場めぐり]川上庵

金曜日。

以前からいろいろお世話になっている、軽井沢のお友だちのおうちにみんなで遊びに行こうということになりまして。
総勢20人くらい集まってバーベキューをするというので、そのお料理番長を任されましてな。はりきります。

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ちょうど先日「このカレー作って」とレシピを渡されたドライカレーがあったので、二日酔いのフラフラな午後くらいからちょいちょい仕込みました。
パプリカやにんじん、レーズンなどの入った、フルーティーなドライカレーは、仕込みの段階でやたらカラフル。
とにかく刻んで炒めて煮詰めて、だんだんカレーらしくなってきた。
ほほう、これは美味そうですな。

ササッと仕込んで早めの新幹線で行くつもりだったのだけど、ボヤボヤしてたらもう夕方になってしまい、あら熱もまだとばぬままにタッパーに詰めて、慌てて支度して東京駅へ。

もう車で行ってるチーム、新幹線で行くチーム、明日から合流するチームといくつかに分かれて皆軽井沢へと向かったのですが、自分は友だちと3人で19時くらいの新幹線で。缶ビール買って、『あまちゃん』話をしながらワクワク向かいます。


おしゃべりしているあいだに、新幹線はあっという間に軽井沢駅に到着。
すっかり寒い!
そんなに上着を持ってきていないことを早くも後悔。大丈夫かな、寒井沢。


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今回のホストのお友だち姉妹と、先着組が「川上庵」という美味しいお蕎麦屋さんで一杯ひっかけてるというのでそこに合流。

「ここ、蕎麦屋?」と聞きたくなるよな、モダンで素敵なお蕎麦屋さん。
店員さんがまた無駄にハンサム&べっぴん揃い。

......なんだ、これ。
美味そうアンテナがビンビン反応してる。

お通しの板わさからもう、アレだ。
野沢菜と大豆と浸し豆の盛り合わせとか。
自家製そば味噌には鴨ひき肉が入ってて、へらに盛って炙ってあるやつををチビチビなめつつ、ときどきミョウガをかじりつつ、冷酒だよ。

途中から車で来たチームが合流。
ワイワイ呑みます。

あとは彩り野菜の温製サラダとか。
鴨モツとじゃがいものグリルとか。

そして、クルミだれせいろ。
そばが......そばが......。
うまい!

昨日の深酒が夕方くらいまで抜けないので今日はあんまり呑めねえな、なんて思っていた気持ちはどこにいったのでしょう。
スイッスイのクイックイ。
「斬九郎」て伊那の辛口の地酒がすこぶる美味しかった。

ひとくちもらった鴨せいろがたいそう美味かったので、鴨肉入りのそばがきを追加でいただきます。

はふう。
至福、至福。
そば湯で呑んで、そば茶も飲んで、もう満腹満足満太郎。


そのあと、みんなの宿泊場所のバンガローへと。
お子様連れで来ている家族もいるので、2棟に分かれて。自分は夜ふかしするほうの棟へ。

森の中にあるバンガローは、洋風のきれいなところで、キッチンや冷蔵庫も完備していてとても快適。
おもてに出ると雨がパラついていたけど、木かげから大きな月が見える高原の夜は、殺人事件が起きそうな空気が漂っています。

もうちょっと呑みたい人たちでダラダラと過ごしながら、最初の晩はすぎていきました。
果たして最後まで生き残るのは誰なのか!
犯人はこの中にいる!


土曜日につづくよ。

  

特殊清掃 GO!GO!GO!

思いだし観劇日記。

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FunnyFarm旗揚げ公演『特殊清掃 GO!GO!GO!』@ウッディーシアター中目黒を観てきましたよ。


変死現場やゴミ屋敷の清掃を行う特殊清掃業者の話。 
とある町の特殊清掃業者5人組「特掃5」は、ある日、変死現場の清掃を依頼された。
それは内密な仕事であり町の名家の息子からの仕事であった。
そしてそこにあったのはこの世のものではないアレだった...? 
その家には一体なにがあったのか!? なにが起こるかわからないノンストップコメディが、今はじまる! 


以前、堤幸彦監督の舞台にお世話になったときに、飲み会の席で何度かご一緒した渡辺慎一郎さんが、このたび旗揚げした劇団、FunnyFarm。
どんなものでしょ、と楽しみにしながら観に行ったのですけれど。

これがねえ。
すんっっっっばらしく面白かったのですよ。

『TRICK』的な軽やかな謎解きサスペンス・コメディの要素に、戦隊ヒーローもののケレン味とワクワク感を掛け合わせたような感じ、と言ったらよろしいか。
ザックリしすぎか。
登場人物のひとりひとりがイキイキと立っていて、これ最初の台本読みをした時点で相当楽しかったろうな、というのが透けてみえる。


これはぜひシリーズものとして続いていってほしい感じだよ。
いい旗揚げを目撃できて幸せです。


やるね!

 

もうひとりの姉ちゃん


BARHOPPER×MU、稽古。

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本日はもうひとりのパートナー、MUメンバーの渡辺まのさんと。

舞台では拝見していたけれど、ちゃんとお話をするのははじめて。
でもよくよく聞いてみたら、以前出演した劇団宝船『撫で撫で』のオーディションのときに、一緒にエチュードをやったことがあったのでした。
そうだそうだ、そういえばそうだ。
なつかしいねえ、と軽くもりあがる。


順は三十路を過ぎても実家に住み曲を作り続けては飄々と生活している。ある雨の晩、双子の姉・尚美から実家に電話がかかってくる。勘当された尚美からの連絡は一年振りだったが、順は電話をとる前から姉であることに勘づいていたし、また尚美も順が出るであろうと思ったからこそ電話が出来た。順が話す、骨折した父親。尚美が話す、三本足になった犬。双子の間に起きるシンクロについて、ふたりは想像を張り巡らせる。電話通話のみの全く新しい朗読劇。


『想像』はこんなおはなし。
電話越しに互いを思ってことばをつむいでいく、繊細な会話劇にヒリヒリするのです。
まのさんの「尚美」はこう来るか、というやりとりに、またワクワクする。

そして同じくMUメンバーの古屋敷くん×まのさん『想像』、古屋敷くん×宮田智佳さんの『MOJITO』の稽古も見学。
同じ台本なのにいろんなアプローチがあって楽しいね。

何度かくり返して、いろんなバージョンを観ても楽しめるかと。
タイムテーブルや組み合わせは、こちらをご覧くださいな。



稽古が終わったあとに、稽古場の近くの鶏料理のお店でチョイ吞み。
まのさんのブログに、この夜の模様が写真とともにアップされていたのですけど、なんでこんなに顔真っ赤かな、山にょ。
そんな呑んでねえぞ。


 

Food on Journey


日曜日。

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クックパッドで働いているお友だちから「こんど色んな料理好きの男の人たち集めて、カレー大会みたいなのやるんだけど、山崎くんもエントリーしてくれない?」とお誘いを受けましてな。
出張クッキングも、男だらけの料理大会も、カレーも得意だよ。
喜んでやりましょうぞ、と。

エントリーするカレー男子は4人。

出品する予定だった人がひとり都合が合わず欠員となってしまいまして。
「誰か代わりに出品してくれそうなカレー男子いないかな?」と訊かれ、西荻スイッチでおいしいイベントをやるときのオーガナイザー役の、入江アニキに打診をしてみまして。
過去3回のGCGMでは、カレーを作ったことはないので「ホント俺でいいの?」といささかためらっていましたが、入江アニキなら心配はねえだろうということでお願いすることに。

他の人たちがどんなカレーを作るのかなんとなく探りを入れながら、どんなカレーにしようかしら、とあれこれ考える。
こないだのGCGMで買ったチャナ豆が残っていたのと、ちょうど先日夏野菜を大量にもらったので、チャナ豆と夏野菜のチキンカレーにすることに。

会場ではあまり調理ができないとのことなので、できあがったカレーをタッパーに入れて、カバンに入れて向かいました。
駅で待ち合わせをした入江のアニキ、カバンのなかでカレーの副菜の漬け物の汁が漏れだすというトラブル発生。

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会場は西新宿にある「HAPON新宿」というシェアオフィスのオープンスペース。
日本列島のかたちをしたテーブルを並べて、参加者の人が来るのを待ちます。

今回の企画の主旨をあまり詳しくは聞いていなかったのだけど、第一部では"スパイス番長"という肩書きを持つメタ・バラッツさんをお招きして、カレーの歴史やスパイスの種類などをいろいろレクチャーしてもらうという勉強会。
第二部では、4人のカレー男子?がそれぞれの作ったカレーのプレゼンテーションをして、そのあとみんなに試食をしてもらうという。
なんだかキッチリしてるじゃん......。

バラッツさんはANAN株式会社という、いつも大変お世話になっているスパイス会社の方。
ターメリック・チリパウダー・クミン・コリアンダーの基本のスパイスの特徴と使い方など、わかりやすい語り口調で話してくれて非常に興味深い。

そしていよいよカレーのプレゼン&試食タイム。

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①建築家、村井さん作[いりこ出汁と生姜のチキンカレー]
和風のお出汁に豆乳を入れたという、どこか和風なのだけどしっかりスパイスを効かせた、丁寧な味わい深いカレー。かなりやり込んでる人の作るカレー!

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②HAPON代表、栗原さん作[栗ちゃんのポークビンダルー]
つきぬける酸味と辛味のバランスがよい、スッキリした夏のポークカレー。「ポークビンダルー、最近バターチキンカレーにとってかわる勢いで、けっこう流行ってきてますよね」と、バラッツさん談。

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③俳優、山にょ作[チャナ豆と夏野菜のチキンカレー]
「どの年齢層でも食べられる」「人柄が出てる」やさしい味のカレー。味見のときにはけっこうとがってたんだけど、ちょっと寝かせたらやさしくなったみたい。
トッピングの生ピーマンのみじん切りがいいアクセントになりました。

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④フリー編集者、入江さん作[そぼろカレー&カリカリ漬け]
「カレーっていうか、そぼろだね」と本人談。ごぼう・にんじん・レンコン・生姜などを甘酸っぱく漬けた、カリカリ漬けといっしょにごはんに混ぜていただきます。このそぼろも漬け物も、常備したい!


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みんなでお酒呑みながらヤンヤヤンヤ言いながら、プレートに4つ盛られたみんなのカレーを試食しあう。
4人の方向性がいい具合にバラバラなのと、ごはんとナンを用意してもらったのでいつまでも飽きずに食べられる。
そしてバラッツさんがスパイシーなチャイをふるまってくれた。
しまるね、チャイ。超うまかった。

楽しいわー。
カレー、楽しいわー。

この「Food on Journey」というのは村井さんや栗原さんたちがやっているユニットらしく、食べものを通じていろいろな知識やつながりを深めていこう、とのこと。
次はナニやる?ということで、「日本全国いろんなお雑煮を作って食べ合う、てのもおもしろそうね」等もりあがる。
それ、ぜったい楽しいよ。

まったく、カレーは裏切らないね!



ちなみに、今回作ったカレーのレシピはこんな感じっす。
分量はすげえ適当ですが、よかったらお試しあれ。


チャナ豆と夏野菜のチキンカレー
[材料]
チャナ豆(乾燥):150g
鶏もも肉:600g
トマト:4個
なす:5本
たまねぎ:4個
ピーマン:3個
プレーンヨーグルト:400g
にんにく:4片
しょうが:1/2個

カレー粉:大さじ5
ガラムマサラ:大さじ1
コリアンダーパウダー:大さじ1
クミンシード:大さじ3
赤とうがらし:4本
塩コショウ:適量
ナンプラー:適量
醤油:適量
サラダ油:適量

[作り方]
1 チャナ豆をたっぷりの水にひと晩つけて戻します。
2 ひと口大にカットした鶏もも肉に、水気を切ったヨーグルト、すりおろしたにんにく・しょうが、カレー粉大さじ1、塩コショウ適量をもみこみ、バットに入れて半日くらい寝かせます。
3 みじん切りにしたにんにく・しょうが、赤とうがらしを鍋に入れて、サラダ油をいれて弱火で熱します。
4 にんにくがうす茶色になったらクミンシードを鍋に入れ、焦げ付かないように火加減をみながら香りを出します。
5 みじん切りにした玉ねぎを弱火で炒め、きつね色になったらヨーグルトにつけこんだ鶏肉を入れて中火で炒めます。
6 鶏肉に火が通ったら、湯むきしたざく切りのトマトを入れてさらに炒めます。
7 トマトから水分が出たら、水で戻したチャナ豆を入れて弱火にして蓋をして40分ほど煮込みます。
8 豆がやわらかくなってきたら乱切りにしたなすと、残りのカレー粉とコリアンダーパウダー、ガラムマサラを入れ、ときどきアクをとりながら煮込みます。
9 全体に火が通ったら、塩コショウ・ナンプラー・醤油で味をととのえます。
10 盛りつけるときに、粗めのみじん切りにしたピーマンをのせてできあがり。