タイガー、終幕。


もともとは4年前のリーディング公演『ともだちのそうしき』で、共演はしていないけれど同じ公演に参加したご縁で仲よくしていただいているモリヘーさん。
今年の2月にARENA下北沢で公演をやっているときにスタッフとしてお手伝いしたのですが、このたび男3人芝居をやるということでお誘いいただきまして。


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わたくしは、自分のお店をオープンしたバーのマスターで、そのお店に大学のころの同級生2人がひさしぶりにやってきて、昔話に花を咲かせていると、ひとりの女性をめぐってそれぞれの関係が明らかになり......という50分の会話劇。

作品の上演時間こそ短いものの、3人ほとんど出ずっぱりとなると、ここ数年で出演した舞台のなかでいちばんたくさんしゃべっていたかもしれない。
なかなかシビれるなぁと思いながら連日稽古を重ねていたのですけれど、40前後のいい大人3人の稽古場は、基本的にしょうもないことしか言わない、くだらないダジャレと下ネタばかりが飛び交う日々でした。
とはいえ、ざっくりしているようで案外緻密な会話劇だったので、ひとつの場面だけ抜粋して稽古してもあまりつながらなかったりするため、本番中も昼ころに集まり、2回通してから夜の本番に備える、という。
みんなそんなに稽古が好きかよ、とお互いビックリしたものです。
「おれが客演だったら、本番前に2回通し稽古やるとか言われたらもう二度と出ないよ」と語るモリヘー氏。
でも回数を重ねれば重ねるだけ新たな発見があったり、熟成されていく感はあったなと。


そしてARENA下北沢でバー公演をやるということで、もともとスタッフとして働いているメリットを活かさない手はないでしょうと、最初のドリンクをカウンターの中に立って作りました。
役どころがバーのマスターということなので、お店に入った瞬間からもうはじまっているイメージで。

また、公演期間限定の特別メニュー「タイガーカレー」を1日10食限定で提供したり。
柔らかく煮込んだものと、小麦粉をまぶしてカラッと揚げたものの、2種類の食感のちがう豚タンの入った、ちょっとスパイシーな大人のカレーでした。
上に散らしたリーフセロリがさわやかなアクセントに。
おかげさまで全て完売いたしました。うれしいこってす。


お客さまの反応もあたたかいものが多くて非常に励みになりました。
我ながらあの役、なかなかのハマり役だったかと思います。ずいぶんゲスで女性にだらしない役だけどね。

ああ、たのしかった。
またやりたいです。濃密スパイシー会話劇。

クゥーー!(←野仲メンバーのくちぐせ)

 
YAMAZAKI Kazuyuki (2016年6月 3日 20:30)