こちら皿の上警察。

12月23日。

同じエコーズ日本人部所属の、泉光典くん内田龍くんという、2人の俳優仲間がおりまして。
この2人、なかなか料理が上手なのですな。

うちの自宅でちょくちょく開いている「酒房山にょ」に遊びに来てくれたときに、自作のおつまみを差し入れしてくれたり、おうちに遊びに行ったときにごちそうをふるまってくれたり。
その度に美味さに唸ったりしていたのです。

「3人でなにかいっしょにつまみをふるまう宴みたいなの、やりたいね」と、この数ヶ月前から酒を呑んだりしながら話していまして。
まずは3人のユニット名を考えるか、というバンド的なノリで、いろいろ上がった候補の中から「皿の上警察」という名前が採用に。
「事件は皿の上で起こってるんだ」つうコンセプトで。


名前も決まったところで、そのキックオフイベントとして、今年いろいろお世話になった人たちを招いての忘年会を兼ねて開催しようということになりました。
今年の夏に、ごはん部の打ち上げをやった、大きめのキッチンのあるパーティールームを借りる。


内田刑事は海に潜って魚を銛で突いてさばいたり、泉刑事はイタリアンレストランでずっと働いていたときの経験を活かしたり、とそれぞれ得意分野がちがうので、打ち合わせをしながらもどんな感じになるのか非常にワクワクしたものです。

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自分は酒房やBUDOKANでふるまっているような、居酒屋つまみ的な感じかなぁと、他の2人の出してくるラインナップとのバランスをみつつ、その日の八百屋で安いお野菜でも使って献立を決めようかしら、とのんきに構えていたのですが、当日の朝になって2人からLINEで送られてきたお品書きを見てワナワナ震えました。

やべえ......。
コイツら、やべえ......!
超本格派じゃねえかよ......。

自分のノープランっぷりを恨みつつ、二日酔いで回らぬ頭をふりしぼって15時くらいから会場ちかくのスーパーマーケットで買い出し→仕込み。

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19時の宴のはじまりまで、3人だけでは到底仕込みの手が回らないので、同じエコーズの石本径代さん・大沢まりをさん・緒方ちかさんの婦人警官たちに現場応援をお願いし、いろいろ野菜を切ってもらったり、足りない買い出しをお願いしたりしながらしこしこ仕込む。


3人で40人くらい呼べたらいいね、と話しながら、12月はじめくらいからお誘いのメールなどを送ったりしていたけれど、さすがに忘年会シーズンど真ん中の祝日でもあったので、すでに先約が入ってる人も多く、これはなかなか人を集めるのも厳しいかな、と。
30人くらい集まったらトントンになるくらいの計算で考えていたのですが、当日になって急きょ参加の人たちが思いのほかたくさんいて、フタを開けてみたら50人弱くらい来てくれるという、なんとも嬉しい悲鳴にぱっつんぱっつんになりながら、ユルユルと宴ははじまりました。


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[お品書き]
・梅味噌ダレのふろふき大根(内田)
・きのこのソテー 半熟卵のタルタルソース(泉)
・ちくわクリームチーズ(山崎)

・あん肝とイクラ、ポン酢ジュレのダイコンカナッペ(内田)
・イタリアンミニトマトのベーコンソース(泉)
・にんじんとツナのサラダ(山崎)
・アカハタの炊き込み飯(内田)
・タイ風まぐろカルパッチョ(泉)
・アボカドとチェダーチーズのディップ+ソフィーのパン(山崎)
・キノコソテーのクレソンサラダ(内田)
・するめいかのリガトーニ(泉)
・白菜と鶏肉のクリームシチュー(山崎)
・アンチョビポテト&ブロッコリー(内田)
・はまぐりのリゾット(泉)
・タンドリーチキン&マッシュポテト(山崎)
・ブリのカルパッチョ(内田)

・ローストビーフ&ローストチキン(差し入れ)
・レバーペースト(差し入れ)


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いまこうしてお品書きを思いだしても、これ食べそびれたわー、というものばかりでした。
最初の3種はつきだしの盛り合わせとして。
今回のイベントと似たような感じで、以前「料理賢者の宴」と称していっしょにおもてなしをした丸山ねえねの差し入れも、クリスマス気分満点でありました。

とにかくずっと料理作ってるか皿洗ってるか、といった感じで、証拠写真を撮ってる余裕がぜんっぜんなかったのがホントに悔やまれるのですが、2人とも味はもちろん盛りつけもとっても上手で。
いちいち味見と称してつまみ食いしては唸り、アレ真似しようという刺激を互いにビンビン感じ合っておりました。

内田刑事は「自分で漬けた梅干しを出す」「魚突きで穫った魚を出す」という目標があったとのことですが、わたくしは実家のパン屋ソフィーから大量にパンを送ってもらい、それに合う感じのつまみを作る、というコンセプトでありました。

とにかくテーブルに座りきらないくらいギュウギュウになってしまったのは非常に申し訳なかったのですが、いろんな人たちが集まってくれて楽しそうにヤンヤヤンヤと呑み、語らう姿を見ては大変嬉しく思う。
ひさしぶりに会う友だちと話せたり、「あれ、こことここ知り合いなんだ?」という思わぬつながりがあったり。


なんとも。
3人の刑事、初の合同捜査はおかげさまで大盛況のうちに終わりました。
みなさん満足していただけたら幸いですが、いかがだったでしょうか。

この皿の上警察、これからも継続的にみなさんの胃袋を取り締まっていく所存です。
いずれは一日署長的な感じで、ゲストをお招きするのもいいですね。


どうぞよろしく。

 

猫、パン、場当たり。

わたくし、猫が好きなんですワな。

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Twitterのタイムライン上に出てくる友だちの家の猫写真などを見ては、猫とゴロニャンしてえよと歯がみする毎日。

ずいぶん猫をおさわりしてねえな、とか考えながら劇場に向かっている道すがら、フワフワした猫たちをカートにぎゅうぎゅうに乗せて歩いてる人を吉祥寺で見かける。
一度自転車で横を通りすぎたんだけど、しばらく走ったあと一旦自転車を停め、引き返して「すんません写真撮ってもいいですか」「これTwitterにのせてもいいですか」と確認とって撮らせてもらった写真がこれ。

すごくない?
何匹いるんだよ。

みんなおとなしい子たちでした。よだれビシャビシャたらしてる子とか。モフモフさせてもらいたかったけれど、遅刻しちまうので我慢。
「わたしもこないだ見ました!」とSNSで目撃情報がいくつか寄せられたけど、やっぱり有名なんですかね。猫おじさん。
まあ、見かけたら忘れないでしょうな。


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今日は1日ずっと場当たり。
きっかけが多いのでなかなか時間もかかる。食事をゆっくり取る時間もあまりなさそうだな、と思って実家のパン屋から陣中見舞いを送ってもらって大正解。
毎回恒例なのだけど、ありがたいことです。
新潟から届いた、ダンボール2箱分の母の愛。

明日は場当たりの続きとゲネプロ、そして夜はいよいよ初日。

今日以上にタイトでハードになるのだけど、1日終えて今日はちょっと呑みたいよね、ということで、有志で呑みにいこうということになったら思いのほか集まった。
わあわあ言いながらハイボール呑む。
まだ少し呑みたりない余韻を振り切って、終電の少し前には解散。駅の改札くぐったところでゴキゲンな飲ん兵衛女優さんと遭遇。安藤りっくんと3人で「ちょっとーなにしてんのー」と立ち話しているところに、また別の役者仲間が通ってもうひと盛り上がり。
「なんだよ、もう一軒行っちゃうか?」ということばがノドちんこのあたりまで出かけたのをむりやり飲み込み、電車に乗る。

おそるべしだよ、下北沢。

 

祭りの準備

いよいよ駅前劇場に小屋入りしました。
ワタワタの1日を羅列。

□そんなに仕込みも人手が必要ではないということだったので、昨晩稽古帰りにみんなと紹興酒呑んでゴキゲンになった勢いで仕込んだ、劇中で食べる用のカレーを持って昼前くらいに劇場へ。

□ずっとのびっぱなしのボッサボサになっていた髪を、カリスマ美容師のホリゴメ氏にカットしてもらう。遊び人の台湾人みたいな感じに仕上がりました。

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□「明日はみんなの分炊き出しをしたい」ということで、ほさか部長といろいろ昨日打ち合わせ。実家のパン屋から差し入れを届けてもらうことになっていたので、んじゃなんかスープでも添えるか、ということに。
劇場のロビーでいろいろ仕込む予定だったのだけど、野菜を切ったり下準備するスペースがぜんぜんなかったようで、一度劇場入りしたほさか部長がわざわざ家に帰って全部材料を切ってくるという慌ただしさ。
ARENAからカレー用の鍋を借りてきて、劇場ロビーでカセットコンロでスープ作る。
玉ねぎ・ベーコン・にんじん・しめじ・ズッキーニ・トマト缶で作る、ミネストローネ的なスープ。
場当たりとゲネプロの間のワタワタした時間に、実家から届いたパンといっしょにみんなで食う。

パンもスープもおいしいです、と皆から口々に言われて面映い。
まぁ、いちばん面倒な買い出しと下ごしらえの作業は全部ほさか部長におまかせしておいて、チヤホヤされてすんません。
パンも送ってもらっただけなんだけどね。
でもみんな、ソフィーのパンおいしかった、てよ。

□場当たりの最中、秋澤弥里嬢が陣中見舞いに。
本番が観れないのでゲネでも観に来たのかと思ったら、これから稽古に行かなくちゃなので差し入れだけ届けに来たんだけど、買った大量の甘い差し入れを電車の網棚に忘れてきたとのこと......。
「結果ゲネ前のお忙しい面々に間抜けエピソードを愚痴るだけの迷惑女だったという事実。」
......ドンマイ!
お顔見れただけでもうれしかったすよ。公演楽しみにしてんね。

□ゲネ終わり、鍋をARENAに返したあとに、腹のへった数人で安い中華居酒屋に行ってめし食う。餃子が半額というので、5個入りのひと皿を都合25皿くらい食った。食うなぁ。
けっこう疲れがノドに来てる人が多かったので、ほとんどジェスチャー。武藤くんはしゃべらなくてもうるさいね。


ほとんど芝居のことには触れずに、めしのこと中心に振り返った日記ですが、なかなかな感じに仕上がっておりますよ。
舞台もとってもいい感じです。非常にアレです。

前売りチケットは完売なのですが、当日券はお出しできるとのことなので、ご興味ありましたらあきらめずにチャレンジしてみてくださいませ。
チケットお持ちのお客さまも、開演5分前を過ぎてしまうとキャンセル扱いとなってしまうそうなので、お早めのご来場をオススメします。

万が一当日キャンセルになる場合や、道に迷われたときには090-5999-7452(制作・シオダ)までご連絡ください、とのことです。

では、劇場にてお待ちしております。
祭りだ、祭りだ!!

 


かぞくのはなし

ここ数日のうちに、家族にまつわるトピックスが立て続けにとびこんできた。


母のあとを継いで、実家のピアノ教室で子どもたち相手にピアノを教えてる姉ちゃまからメールが来て、チェンバロの先生のすすめで、来月神保町にあるホールでチェンバロの演奏会をやることになった、と。
よくよく話を聞いてみたら、どうもソロライブだとのこと。
すげえな、だいじょうぶか?
「主催者側からプロフィール写真送ってと言われてるんだけど、写真館とか行って撮るべき?」とか「略歴を送るので添削してくれないか」とか、ちょこちょこツッコミどころのあるメールが届く。
がんばれ、姉ちゃま!
楽しみにしてんね!



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いま善光寺のご開帳を記念した朗読会「七つの祈り」で長野に行っているという、カラオケ仲間の俳優・北川響さんに「善光寺の門前にある『大丸』てお蕎麦屋さんが、うちの親戚がやっているところなので、よかったらのぞいてみてください」とオススメしてみたところ、さっそく食べに行ってくださったとのこと。
お店の人に「山崎さんに紹介してもらって来たんですけど......」と言ってもなんだか通じなかったというので、「母方の親戚で山崎家とは遠縁なので、もしかしたらわからないかも」と、母の旧姓を伝えたらようやくわかったようで、大変喜んですこしサービスしてもらった、と。天ぷらそばの写真をFacebookに上げてくれた。
うれしいなぁ。

もうホントに善光寺のすぐ目の前にある、創業300年以上の老舗のお蕎麦屋さんで、ずいぶん前に一度行ったことがあるだけなのですが、非常に雰囲気がよくていい感じなのですワ。
あー、蕎麦食べたくなってきちゃったよ。
善光寺にいらしたときは、ぜひのぞいてみてくださいな。




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表参道にある、新潟のアンテナショップ「新潟館ネスパス」でうちの実家のパン屋「ソフィー」のシュトレンを、期間限定で取り扱ってもらえるようになったので今度ちょっと見てきて、と言われたので行ってみる。
「にいがたチャレンジ商品!コーナー」という一角に、越五/ショコラ/あわゆきの3種のシュトレンが置いてありました。5月末までの期間限定だそうです。

ARENAやBUDOKANでちょっと出したり、舞台の差し入れで持っていったり、酒房山にょでふるまったりしていろいろ味見してもらってるのですけど、これがなかなかどうして評判がよいのですね。
ドライフルーツやナッツがぎっしり詰まって、コーヒーやお茶はもちろん、ワインやウィスキーのつまみにもなるお菓子。
個人的にご注文いただければいつでもお取り寄せもできますが、表参道で手に入るというのもなかなかない機会かと思うので、ぜひご賞味くださいな。
「サラダホープ」や「かんずり」「柿の種チョコ」など、東京ではあまり手に入らない新潟のおいしいものがたくさん揃ってるので楽しいですよ。




なんだか宣伝ばかりな感じになりましたが、「いいかげんそんな根無し草みたいな生活辞めて、少しは家族のことも考えろ」という父の嘆きを押し切りつつ今の生活を続けてるので、せめてもの罪ほろぼしというか。
いま自分なりの、家族への感謝への気持ちを込め。

とはいえ、お蕎麦もシュトレンも、家族だからオススメするというよりホントにおいしいのですよ。
食い意地のはってるわたくしが太鼓判押しますのだ。